※イメージ
2011年3月11日に発生した東日本大震災では、津波により甚大な被害をもたらしました。
防潮堤を乗り越え、町を次々と丸ごと飲み込んだ衝撃的な映像は、今でも記憶に残っている人も多いことでしょう。
津波情報では、30cmや1mなどの津波が何分後に到達するなどということも聞かれますが、小規模だからといって安心していないでしょうか?
いざという時のために、津波の1メートルの威力はどれほどなのか、過去最高の高さは何メートルなのか、メカニズムなどと一緒に理解を深めておきましょう。
津波の過去最高の高さは何メートル?
津波が過去最高の高さとなったのは、2011年3月11日に発生した東日本大震災です。
岩手県大船渡市の綾里湾に到達した40.1メートル。
この高さの数値は、遡上高(海岸から内陸へ津波がかけ上がった高さ)になります。
津波の高さは平常時の潮位を基準に決められていて、遡上高は環境によってかなりの高さになることがあるんですよね。
出典:気象庁 https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/faq/faq26.html#tsunami_8
東日本大震災の発生前までは、1986年の明治三陸津波のおよそ38.2メートル。
くしくも、同じ岩手県の大船渡市によるものでした。
もちろん、記録として残っているデータ(約100年間)によるものであり、わたしたちが知らない時代にはさらに高い津波が起きていた可能性はあります。
そのため研究・調査が進み明らかになってくれば、今後さらに高い津波が記録として残されることもあるのです。
ちなみに、歴史上で一番高い津波と言われているのは、なんと524メートルという圧倒的な数値となっています。
津波のメカニズム
津波は、地震や火山活動、海底や海岸の地形の急激な変化などにより起こります。
もし、隕石が衝突することになれば大規模な津波が発生する可能性もありますね。
出典:気象庁 https://www.data.jma.go.jp/svd/eqev/data/tsunami/generation.html
断層のズレによる地震が発生した時には、海底面が上下します。
上下に働く力は、海底から海面までの海全体を上下に動かし、うねりとなって周囲に広がっていきます。
強風などによる高潮や高波は海面付近で起こりますが、津波は海が全体で襲いかかってくるのでそのパワーは計り知れません。
また、津波は岩手県の太平洋側によく見られるリアス式海岸のように、複雑に入り組んだ地形では高い波が起きやすくなってしまうんです。
湾幅:900m
津波高:1m
この条件の地域に津波が押し寄せてきたとします。
その後、津波が進み、津波の位置が次の条件になったと仮定すると。
湾幅:100m
津波高:6m
津波の高さは6メートルにまでなってしまうことがあります。
津波のスピード
出典:気象庁 https://www.data.jma.go.jp/svd/eqev/data/tsunami/generation.html
では、津波のスピードはどれくらいなのか。
上の図を見ても分かるように、水深が5キロメートルという深さではジェット機並のスピードで移動します。
水深10メートルの浅瀬に到達しても時速36キロメートルというスピード。
つまり、浅瀬に来たのを目撃してから逃げようとしても、すでに遅いということなんですよね。
そのための津波警報なわけですが、なかには自分は大丈夫だろうと楽観的に考えてしまう「楽観性バイアス」「正当性バイアス」という心理が働きやすいので注意です。
また、「30cmの津波が到達する可能性がある」と言われてもそんなにたいしたことないと感じる、数値による錯覚にも注意しておくようにしましょう。
30cmでも、踏ん張ることができずにすぐに流されてしまいますので、甘く考えるのは厳禁です。
「津波てんでんこ」という言葉もあるように、まずは「自分の命は自分で守る」ために、すぐに避難をするようにしましょう。
津波1メートルの威力はどれくらい?
津波は、1メートル以下でも強い破壊力を持っているので、絶対に楽観的に考えてはいけません。
海底から海面までの海全体が押し寄せてくるということを理解しておきましょう。
30センチメートルくらいの高さの津波でも、人は立っていられずに流されてしまいます。
気象庁では0.2メートル(20センチメートル)以上が予想された時に津波注意報を発表するとしています。
1メートルともなれば、家の一部が破壊されるほどの威力となるんです。
出典:気象庁 https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/faq/faq26.html#tsunami_3
まとめ
津波による過去最高の遡上高は、2011年の東日本大震災で岩手県大船渡市の綾里湾に到達した40.1メートル。
津波は、1メートル以下でも巻き込まれれば無事では済まない破壊力を持ち、スピードも時速36キロと逃げ切れるものではありません。
大規模地震はいつどこで起きるか分かりません。
いざという時のための避難場所の位置をしっかりと把握し、普段から備えておくように心がけておきましょう。
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