2020年1月24日(金)、国が南海トラフ巨大地震における発生確率を発表しました。
今回は各地の津波が発生する確率も初めて公表されました。
また、宮城沖や北海道東部の巨大地震発生の確率も新たに示されています。
首都直下地震を含めて、国の地震に対する危機感が年々強まっていることがうかがえ、国民も真剣に防災について考えていく機会としてほしいものです。
南海トラフ地震の発生確率は変わらず
出典:Peka – Image:Topographic30deg_N30E120.png, Headquarters for Earthquake Research Promotion homepage, CC 表示-継承 3.0, リンクによる
国は2013年と2018年に、首都直下地震と南海トラフ巨大地震についての発生率を発表しています。
地震は正確に予測できないため、「何年以内に何パーセントの確率」という表現となり、現実味を帯びないという人も少なくはありません。
とはいえ、いつ起きるか分からない時代となってきているのは確かなことなので、ぜひ「自分は大丈夫」という考えは捨ててほしいものです。
今回公表された南海トラフで、マグニチュード8~9の巨大地震が発生する確率は変わらず70~80パーセントのまま。
北海道十勝沖~根室沖の千島海溝、東日本大震災を引き起こした日本海溝~相模トラフなど、太平洋側の北海道から九州までの発生率が高くなっています。
南海トラフ地震の津波の発生確率を発表!
【#南海トラフ地震 津波確率「市町村別」発表】https://t.co/jxav7gFnVm
— Yahoo!天気・災害 (@Yahoo_weather) January 24, 2020
今回は、始めて南海トラフ巨大地震における津波について言及しました。
3メートル以上の津波が発生する確率を公表し、警鐘を鳴らしています。
東北から九州にかけて沿岸に352の市区町村があり、そのうち71市区町村で3メートル以上の津波が26パーセントの確率で襲ってくるとのこと。
26パーセントと言われたら、「なんだ、低いじゃん」と思うかもしれませんが、交通事故に遭う確率よりも高いといいます。
また、同時に5メートル、10メートルの津波が襲ってくると予想される地域も示されています。
🌊#南海トラフ地震「3m以上の津波に襲われる確率」26%以上 交通事故より高い
四国や紀伊半島沿岸を中心に、#津波 の発生源から遠い場所でも、高い確率で津波が到達する可能性があることが判明💥
今後30年以内にM8〜9クラスの大地震が起きた場合の津波の高さが推計された。↓https://t.co/md5pWh9peF pic.twitter.com/39xrZ668Qe— ハザードラボ公式⚡防災防犯 (@hazardlab) January 24, 2020
数10メートル級を想像していた地域では安心してしまうことも考えられ、注意が必要となりますね。
津波は、一般的な高波とは異なり、海全体がうなりをあげて押し寄せてくるものであり、その威力は計り知れません。
たった50センチでも人間なんて一瞬で流されてしまいますよ・・・。
3メートルであれば、黙想住宅は全壊し、流されるレベルとのことですからね。
宮城県沖の巨大地震の発生率が公表
宮城県沖地震は、1978年6月から約38年の周期で発生していて、いつ起きてもおかしくない状況となっています。
政府は、30年以内にマグニチュード7.4レベルの地震が起こる確率を、50パーセントから60パーセントに引き上げました。
東日本大震災での震源域では、M9.0レベルの発生率は0パーセント、宮城県沖での7.9レベルは20パーセントの確率。
その他、北から細かくエリアを見ていくと次のようになります。
M7.9:6~30%
M7~7.5:90%以上
岩手県沖南部
M7~7.5:30%
宮城県沖
M7.9:20%
M7~7.5:90%
福島県沖
M7~7.5:50%
茨城県沖
M7~7.5:80%
青森県東方沖~房総沖(津波地震)
M8.6~9:30%
プレートにはひずみが蓄積しやすい状況が続いているため、実際はもっと発生する確率は高いと調査委員会は指摘しています。
北海道東部の巨大地震の発生率を公表
北海道では、マグニチュード8.5と想定されている根室沖地震が、30年以内に80パーセントの確率で起きるとしています。
マグニチュード8.8の北海道東沖は7~40パーセントとなり、こちらは少し低いですが「千島海溝巨大地震」ですから十分に危険です。
北海道では、千島海溝で地震が発生すれば、20メートル級の津波がやってくると予測。
白糖町のために行った独自のシミュレーションでは、地震から27分後に津波の第1波が陸地に到達。
最大で19.9メートルの津波が町を襲うという結果が出ているといいます。
海から1キロメートル離れた場所でも5分後には水没。
まさに、東日本大震災と似たような悲劇が起こる可能性が高くなっているのです。
海に面した場所では、逃げ場がほとんどない地域も多く、早急な対策が望まれます。
政府が発生確率を算出し発表するのはありがたいことですが、どのようにして避難するのかを国・都道府県・市区町村が一体となって協力していくことが求められるのではないだろうか。
まとめ
2020年1月24日に、南海トラフ巨大地震についての発生率と、津波の高さによる到達予測が発表されました。
北海道から九州というほぼ日本全体が被害を受ける可能性があるため、誰もが他人事ではなく自分のことだと認識する必要があります。
いつ起こるか分からないからこそ、普段から発生した時のことを考え、防災の意識を高めておくことが大切となってきます。
防災リュックや備蓄、避難場所、家具の下敷きにならないレイアウト、家の耐震・・・できることをやっておかなければ後悔することになりかねません。
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