【釜石の奇跡】東日本大震災の大津波から逃げ切った話の真実の裏に隠された「犠牲になっていた可能性」

【釜石の奇跡】東日本大震災の大津波から逃げ切った話の真実の裏に隠された「犠牲になっていた可能性」

東日本大震災で大津波から逃げ切り「釜石の奇跡」として注目されたエピソードをご存じでしょうか?

 

岩手県・宮城県を中心に福島県・茨城県・千葉県などにも到達した津波。

 

岩手県の釜石市では、小学生のほとんどが助かったことでメディアからは「釜石の奇跡」と賞賛を浴びました。

 

しかし、その裏で津波に呑み込まれてしまった人がいることも事実で、一方では「釜石の悲劇」とも言える現実もあったことはあまり知られていないのです。



釜石の奇跡とは?

釜石市の小学生は約3,000人のうち99.8パーセントが津波から避難し無事だったと言われています。

 

そのため「釜石の奇跡」と呼ばれ、震災後には大きな注目を集めたのです。

 

しかし、よくよく考えてみれば100パーセントではないですし、いいところだけを取り上げて広まったことには違和感を感じざるを得ません。

 

多くの小学生が助かった要因としては、防災教育が徹底されていて地震や津波に対しての意識が高かったことが挙げられます。

 

群馬大学の片田教授が釜石市を訪れ「いのちを守る授業」を行い以下の教えを伝えていたといいます。

・想定にとわわれてはいけない
・最善を尽くさなくてはならない
・率先して避難しましょう

 

小学生たちは忠実に教えを守り、実戦した結果逃げ切ったと言われています。

 

メディアで賞賛されてはいますが、地元では「釜石の奇跡」ではなく「釜石の出来事」として語られているのです。

釜石の悲劇からの教訓

しかし、釜石市全体では全ての住人がうまく逃げ切ったというわけではありません。

 

釜石市で犠牲となってしまった方のうち、65パーセントはハザードマップの警戒エリアの外に住んでいたというのです。

 

いくら市から出されている情報とはいえ、あまりにも信じすぎてしまった結果の悲劇なのです。

 

さらに、防災センターに避難した200人以上が津波に呑まれてしまっています。

 

全国においても想定されたハザードマップを参考にするのはもちろんのことなのですが、結果的に何事もなかったとしても想定外のことが起こる可能性を考えて行動することが求められます。

 

東日本大震災の場合は日中に起こったためにまだ行動しやすいものでしたが、深夜に起きたらどうすればいいのか、指示してくれる人がいなくても避難できるようにしなければいけません。



東日本大震災の大津波から逃げ切った話の真実は犠牲になっていた可能性もあった

釜石市の鵜住居地区では、中学生が近隣の小学校に行き小学生の手を引いて高台へと避難。

 

当時、津波から避難した中学生だった方の一人は、賞賛されている報道の一部が異なっていると話しています。

 

事実をしっかりと伝えていくために語り部として活動し、釜石に訪れてくる人たちに丁寧に説明をしています。

 

訪れる人のなかにはこの地区の人は全員助かったと誤解している人や、何事もなくスムーズに避難したと思っていることがほとんど。

 

ただ、防災に対して楽観視してしまったことで亡くなってしまった人も多くいるのです。

 

当日、津波が来るとなった時、中学生が小学生と一緒に高台へ避難し、確かにほとんどの小中学生は逃げ切ってています。

 

最初に避難した場所は、過去の津波でも安全と言われているところで、誰もが逃げ切ったと感じていました。

 

しかし、偶然そこで土砂崩れが発生し、危ないということでさらに高い場所へ逃げなくてはならなかったのです。

 

その後、そこも危ないという話となり、海抜40メートル越のところまで最終的に避難したというのです。

 

もし、最初の場所で安心しきっていて偶然に土砂崩れが起きていなければ助かっていたかどうか分からなかったのです。

 

まとめ

当時中学生だった方の一人は、防災の課題は何か問われ「無関心」と答えています。

 

災害に対して関心がなく逃げ遅れた人のために、避難を呼びかけ続けた災害に関心のあった町内会や自主防災組織の方々が犠牲に。

 

「釜石の奇跡」の裏には、人を助けようとして亡くなった方が何人もいて、まさに「釜石の悲劇」なんですよね。

 

防災に対して無関心な人は、周りの人の命を危険にしてしまうことがあるということを決して忘れてはいけないのです。

 

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