出典:ed States Geological Survey – USGS via [1], パブリック・ドメイン, リンクによる
世界で一番の高さを誇ったと言われている津波はなんと524mです。
たった1mでも人間であればあっという間に流されていってしまう威力を持つ津波ですが、500m超とは途方もない高さですよね。
その原因は一体何だったのか見ていくとともに、防災への意識を高めていきましょう。
津波高の世界一・過去最大の津波はなんと524m!
出典:User:SirGorg original (PD), English text User:FT2 (also PD) – translation of File:Mechanizm powstania megatsunami w zatoce Lituya Bay.JPG, パブリック・ドメイン, リンクによる
過去に起こった津波において、世界で一番の高さとなった524mの津波。
もちろん、524mの津波が沖から襲ってきたというわけではなく、遡上高(海岸から内陸へ津波がかけ上がった高さ)になります。
特に湾に入り込んでくると、徐々に狭くなってしまうために水かさが増し威力も増大するのが津波のしくみです。
524mの津波を引き起こしたのはアメリカ・アラスカ州の「リツヤ湾」。
岩盤が氷河に削られたことでフィヨルドが作られ、奥行き約12km、幅約3kmと細長い形状となっています。
湾の奥の方でT字型に曲がり、その両側から氷河が流れ込んできます。
歴史的な大津波のきっかけとなったのは、1958年7月9日に現地で発生したマグニチュード7.7の大地震。
津波が去った後に、押し倒された樹木の痕跡から波の高さを推測し524メートル(1,720フィート)と認定されたのでした。
人が住むような場所ではないため人的被害は少なかったものの、停泊していた3隻の漁船が被害に遭ってしまっています。
1隻が呑み込まれ2人が犠牲となり、2隻は無事だったとされています。
リツヤ湾大津波の原因は地震じゃない!?
地震がきっかけではあるものの、直接的な原因は別のものでした。
地震によってリツヤ湾の斜面が崩落して海中入り込んだ結果、土砂や氷の塊などによって津波が発生したのです。
日本ではありえない形状や状況であるため、このような津波の心配はありませんが日本でも湾には注意しなくてはなりません。
2011年に発生した東日本大震災でも、岩手県や福島県を中心として湾に津波が押し寄せ見る見るうちに高さと威力が増していきました。
これらは、衝撃的な映像により記憶に残っている人も多いのではないでしょうか。
逃げ遅れてしまい呑み込まれてしまった方や、車で逃げている途中の方なども映っていましたよね。
海沿いで大地震が起きたら、一刻も早く高台に逃げるということを絶対に忘れてはいけません。
「津波てんでんこ」という言葉があるように、決して「自分は大丈夫」なんて思わないようにしてください。
日本の歴代1位の10倍以上
日本で発生した津波の中で、歴代1位の高さを誇ったのはやはり東日本大震災でした。
各所で巨大な津波が襲ってきましたが、その中でも一番高くなってしまったのは岩手県大船渡市の綾里湾に到達した40.1メートルです。
東日本大震災の前までは、1986年に起きた明治三陸津波のおよそ38.2メートル。
津波のスピードは、沖から海岸に近くなってくれば徐々に落ちますが水深10メートルの浅瀬に到達しても時速36キロメートルというスピードです。
出典:気象庁 https://www.data.jma.go.jp/svd/eqev/data/tsunami/generation.html
津波を目で確認できた頃に逃げ初めても遅いということが分かりますよね。
「30cmの津波が到達する可能性がある」と言われてもそんなにたいしたことないと感じたり、数値によって錯覚したりしないように注意しておくようにしましょう。
1メートルともなれば、家の一部が破壊されるほどの威力を持っているのです。
出典:気象庁 https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/faq/faq26.html#tsunami_3
まとめ
世界で一番の高さとなった津波は、1958年7月9日にアラスカのリツヤ湾で発生した524メートル。
地震によりフィヨルドの斜面が崩落し海中になだれ込んだことが原因で起きたものでした。
日本ではこの規模の津波は起きることはありませんが、40メートルクラスであれば起きる可能性があります。
もし、海水浴をしている時に大地震が発生した場合は、速やかに海から出て高い場所に避難するようにしましょう。
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