【東日本大震災】40m級の津波はなぜ発生したのか?9年経って明らかとなる原因とは?

【東日本大震災】40m級の津波はなぜ発生したのか?9年経って明らかとなる原因とは?


奇跡の一本松

2011年3月11日14時46分18.1秒、マグニチュード8.4・震度7の東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)が発生。

 

揺れが収まる前に岩手・宮城・福島で津波警報が発令され、全国で全ての警報・注意報が解除されたのは3月13日17時58分。

 

最大で40.1メートルとなり、日本の歴史上で一番の高さを記録しました。

 

30~40メートル級の津波がなぜ発生したのか、9年経ってようやく原因が明らかになってきたというのです。



東日本大震災の概要


出典:Pekachu投稿者自身による作品, CC 表示-継承 3.0, リンクによる

本震
発生日:2011年3月11日
発生時刻:14時46分18.1秒
持続時間:160~170秒
震央:三陸沖(仙台市の東方70km)
北緯38度6分12秒
東経142度51分36秒
震源の深さ:24km
マグニチュード:8.4
最大震度:7(宮城県栗原市築館)
津波:最大遡上40.1m(綾里湾)
浸水面積:561平方キロメートル以上
地震の種類:海溝型地震、衝上断層型
犠牲者:19,689人
行方不明者:2,563人
負傷者:6,233人
日本国外:犠牲者:2人、行方不明者:5人
被害総額:震災被害のみで16~25兆円
余震
回数:震度1以上・13,861回
震度4以上・400回
マグニチュード5以上:950回
最大余震:2011年3月11日15時15分34.4秒、茨城県沖、M7.6、最大震度6強

【東日本大震災】40m級の津波が発生

東日本大震災において、最大40.1メートルの津波を記録したのは岩手県大船渡市の綾里湾。

 

これは、日本で観測された津波のなかでも歴代1番の高さとなりました。

 

今まで1番だった38.2メートルの津波は、1896年6月15日の「明治三陸地震」で、同じく綾里地区で発生。

 

東京大学地震研究所准教授・都司嘉宣氏によれば、宮城県の女川町の笠貝島では43メートルだった可能性もあるとのこと。

 

30メートルを超えた地域には以下の地域があります。

・岩手県大船渡市・綾里湾:40.1m、30.1m
・岩手県宮古市田老地区:37.9m
・岩手県野田村:37.8m
・宮城県女川町:34.7m

 

他、主な津波の高さ
・岩手県宮古市~福島県相馬市の沿岸:約8~9m
・岩手県~宮城県牡鹿半島の三陸海岸:10~15m
・宮城県仙台湾:8~9m
・福島県富岡町小浜で21.1m

 

震源地は、宮城県仙台市から東に70キロメートルの三陸沖で、宮城県の最大震度7に対して岩手県では震度5ほど。

 

しかし、宮城県よりも岩手県に30メートル級の津波が集中しているんですよね。

なぜ40m級の津波が発生したのか?9年経って明らかとなる原因とは?

岩手県に大きな津波が集中した原因は、9年経ってもなかなか判明し切れていませんでした。

 

東北大学の今村文彦教授はによる研究ににより、その謎が解明されるかもしれないというのです。

 

宮城県沖での津波の発生場所の北側にも津波の発生源があった可能性があるとしています。

 

揺れはそれほど強くなくても、高い津波が起こる可能性があるため予測しにくい津波になりやすい。

 

東日本大震災は、日本海溝で海側のプレートが陸側のプレートに沈み込み、元に戻ろうとする反動で地震・津波が発生。

 

その際に、震源より北側(岩手寄り)で、プレートがゆっくりと大きく動いたことで大きな津波が発生したというのです。

 

津波地震」と「海底地すべり」により津波が発生し、強い揺れがなくても大きい津波が起きるサイレント津波」となった可能性があるのです。

 

どこで津波が作られたら岩手県に大津波が到達するのかを研究した結果、岩手県北部の沖合で発生したと仮定することで、謎が説明できるといいます。

 

実際に、小さな揺れだったために安心してしまったという被災者、大きな津波がやってくるとは思わなかったと話す人もいます。

 

地震や津波に「自分は大丈夫!」という考え方は非常に危険なので、楽観的に考えずに避難するように心がけておきたいですね。

 



首都直下地震・南海トラフ巨大地震の想定

政府による大地震の想定のなかでも、近年注目されているのが「首都直下地震」と「南海トラフ巨大地震」です。

 

首都直下地震は、今後30年以内に70パーセントの確率マグニチュード7.3クラスが起きるとされています。

 

南海トラフ巨大地震は、今後30年以内に70~80パーセントの確率でマグニチュード8~9クラスが起きるといわれています。

 

さらに、あまり話題となっていませんが「千島海溝巨大地震」もいつ起きても不思議ではありません。

 

地震が起きたら津波てんでんこ

東日本大震災の際に注目された「津波てんでんこ」という考え方を覚えているでしょうか?

 

三陸地方などでは昔から「津波が起きたら命てんでんこ」と伝えられてきた言葉です。

 

「てんでんこ=各自」という意味で、自分の命を守るために真っ先に逃げろという意味となります。

 

津波てんでんこの本当の意味を知らない人が多く、他人を見捨てるのはあんまりだと批判する人も多いんですよね。

 

津波てんでんこには「4つの意味」あり、決して自分だけが逃げ周りの人を助けないという意味ではありません。

①自助原則の強調
②他者避難の促進
③相互信頼の事前醸成
④生存者の自責感の低減

 

自分の命を守るために逃げるとともに、津波が来ていることを周りに伝えながら避難を促します。

 

本当の意味は、自分も周りの人もみんなで協力して地域全体で命を守るために行動するということなのです。

 

詳しくは↓でお伝えしているので参考してみてください。

 

まとめ

東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)では、30~40メートルの津波が揺れの強かった宮城県ではなく岩手県に集中。

 

その原因は「サイレント津波」と呼ばれる現象である可能性が高く、他の場所で起きることも十分に考えられます。

 

揺れがそれほど大きくなくても、大津波が到達するかもしれないということを肝に銘じて警戒するようにしましょう。

 

震災からの時間が経てば当時を知らない子供たちも増えてくるので、未来の世代に伝えていくためにもまずは大人が忘れないようにしたいものですね。

 

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