被害をもたらす気象現象の中に竜巻というものがありますが、そもそもなぜ発生するのかご存じですか?
日本でも度々、小規模の竜巻が発生して屋根が飛ばされるなどのニュースが飛び込んできますよね。
アメリカではさらに大規模な被害となり、何でもかんでも吹き飛ばしているイメージでしょう。
ここでは、竜巻のメカニズムや種類、校庭で起きるつむじ風は仲間なのか見ていきたいと思います。
竜巻は台風とは違う
竜巻の仲間として勘違いされやすいものとして、台風やハリケーンなどがあります。
いずれも風によって被害を受けることになりますが、台風やハリケーンは熱帯低気圧が発達したもの。
一方で、竜巻は上昇気流の仲間となります。
寿命が短く猛烈な風を巻き起こすため、突風の一種とされているのです。
竜巻が発生する原因(メカニズム)
出典:新潟地方気象台
竜巻は、発達した積乱雲で上昇気流を伴った高速の渦が発生し、地上まで伸びたものと言われています。
強い竜巻は、スーパーセルと呼ばれる積乱雲や積雲によって発生。
スーパーセルの中心部と周辺部では上昇気流と下降気流の場所があり、下降気流の場所では豪雨が降ります。
下降気流域では、雨が地上や大気中で蒸発する際に、大気の下層を冷やす働きがあります。
さらに、自分の重さで大気を押し上げ、下降気流がパワーアップ。
そうなると、霰(あられ)や雹(ひょう)が降ることもあり、強烈なダウンバースト(下降噴流)も発生することもあります。
上昇気流域では、下層の冷たくなった空気に乗っかろうとする暖かい空気によって上昇気流が発生。
冷たく重い下降気流とは反対に、暖かく軽い上昇気流は気圧が下がり、低気圧のように渦巻き始めます。
このような小規模の低気圧は、メソサイクロンと呼ばれ、周囲の空気が回転。
遠心力により渦の外側に空気が引っ張られ、中心の気圧は下がり、さらに周囲の空気を巻き込んで成長するのです。
しかし、竜巻のメカニズムの全ては解明できていないとのこと。
竜巻の種類とは?
「竜巻」「トルネード」と一言でいっても、全てが同じ仲間ではなく、いくつかに分類されています。
大きめの竜巻の周りを小さな竜巻が回転し、まとまって活動する竜巻軍。
大規模な竜巻の周りにできる竜巻で、あまり強くないことが多い。多重渦竜巻との違い、独立した竜巻となる。
名前の通り、海上で発生する竜巻。
陸上で発生する竜巻のことで、アメリカ国立気象局では、チューブ状砂塵竜巻とも呼ばれている。
渦の下端が地上や水上まで達していない竜巻のことで、「竜巻」に含まれないこともある。しかし、発生のメカニズムは竜巻と同じもの。
校庭で起きるつむじ風との違いは?
では、よく学校の校庭などで見られるつむじ風は竜巻の仲間となるのでしょうか?
運動会などのテントを巻き上げてる映像もたまに見かけますし、小さな被害はもたらしていますがどうなのでしょうかね。
結論から言ってしまうと、つむじ風は竜巻ではありません。
塵旋風(じんせんぷう)といい、地表付近の空気が熱せられ上昇気流が発生し、水平方向の風などと影響し合って渦巻き状に回転するものなので竜巻とはメカニズムが違っています。
他にも、似たような現象があるので見ておきましょう。
冬に、冷たい空気と暖かい水面に発生するもので、竜巻と形状が似ている。しかし、積乱雲などがなくても発生するため竜巻ではなく、蒸気旋風の一種とされている。
ダウンバーストに上昇気流がプラスされ突風性の旋風で、竜巻と同じ条件で発生する。しかし、メカニズムや形は塵旋風に近いものがある。
火災によって熱せられた空気や風によって引き起こされる旋風。
竜巻に伴って発生する細長い雲で、積乱雲や積雲の一部が変化したもの。竜巻とは関係ない場合もあるが、メカニズムも形状も竜巻に似ている。
まとめ
竜巻は、発達した積乱雲などで上昇気流を伴った高速の渦巻きのことで、地上に達していないものは竜巻に含まれません。
日本では、年間平均20個ほどの竜巻が発生していますが、アメリカ全土では年間1,000個前後だというから驚きです。
しかし、なぜアメリカで発生する竜巻が強くなりやすいのかという解明はできていないといいます。
もし近くで竜巻が発生したらどのように避難すれば良いのか、把握しておきもしもの時に備えておきましょう。
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