いつ起きてもおかしくないとされている「南海トラフ巨大地震」。
実際に起きればマグニチュード8~9になると予測されていて、震度は広い範囲にわたって6弱・6強となり、一部では震度7となると言われています。
政府も被害想定を出していますが、「首都直下地震」ととともに警戒を促している状況となっています。
いつかやってくるもしもの時のために、南海トラフにおける被害想定や対策にはどのようなことを意識すれば良いのか把握しておきましょう。
南海トラフ巨大地震の発生確率は?
2013年の地震調査委員会では、南海トラフ巨大地震は30年以内に60~70パーセントの確立で起こると予測していました。
さらに5年が経った2018年には70~80パーセントで起きると修正し、以降も継しています。
南海トラフの東側(東海・東南海)と西側(南海)で別々に地震が起きる「半割れ」の可能性も浮上。
東西バラバラにマグニチュード8レベルの地震が起きるかもしれないとして、範囲内の市町村でも困惑する状況となっています。
とはいえ、過去の南海トラフ巨大地震ではたびたび半割れが起き、連動する形で短期間に大地震が連発したこともあり、巨大地震になる可能性も指摘されているのです。
出典:気象庁 https://www.data.jma.go.jp/svd/eqev/data/jishin/about_eq.html
上の図を見ても分かるように、日本付近には多くのプレートが集中しています。
フィリピン海プレートとユーラシアプレートの境界に南海トラフがあり、関東付近~九州までの広範囲で被害を受けることが予想されています。
南海トラフ巨大地震とは?
出典:Peka – Image:Topographic30deg_N30E120.png, Headquarters for Earthquake Research Promotion homepage, CC 表示-継承 3.0, リンクによる
南海トラフは南関東~九州まで連なる巨大なトラフです。
出典:気象庁 https://www.data.jma.go.jp/svd/eqev/data/nteq/info_criterion.html
さらに、南海トラフは大きく3つのエリアに分けられていますが「東海・東南海」と「南海」の2つで説明されることが多くなっています。
・東南海・・・紀伊半島付近~愛知・静岡県境付近
・南海・・・四国付近~紀伊半島付近まで
【16日深夜・再】東日本大震災をも上回る被害が想定される #南海トラフ地震 。そのとき命を守るためには?最新科学で探る。
#NHKスペシャル #MEGAQUAKE 「南海トラフ巨大地震“Xデー”に備えろ」は16日(火)深夜に再放送予定です。[総合] #大塚明夫 https://t.co/bruX2p06EZ— NHKドキュメンタリー (@nhk_docudocu) 2018年10月15日
陸側のプレートに海側のプレートが潜り込んでいくことで起きるひずみ。
陸側のプレートの先端が引きずり込まれ、耐えきれなくなると一気に反発され大地震を起こすとされているのです。
【#南海トラフ】東海〜紀伊半島で「M5級の深部低周波地震が起きていた」⚡
最近1カ月間に、体にはほとんど感じないが、M5を上回る深部低周波地震が起こっていたという。
一方、四国西部の豊後水道周辺でも活発化しており、スロースリップが原因である可能性が高いが…https://t.co/gYlusAh2DH#地震 pic.twitter.com/kDNo21FVgc— ハザードラボ公式⚡防災防犯 (@hazardlab) 2019年7月8日
南海トラフでは、「ゆっくり滑り(スロースリップ)」が確認されていて、いつ地震が起きてもおかしくないとされています。
南海トラフ巨大地震の被害想定はどれくらい?
中央防災会議において、2019年5月31日に公表(2018年に修正)された「防災対策推進基本計画」。
修正前は、最大の犠牲者数が32万3,000人としていましたが、23万1,000人に修正されています。
被害想定は次のとおり。
建物被害:約209万4,000棟
被害総額:約171.6兆円
2023年までには、犠牲者・行方不明数を約6万5,000人、建物被害を約119万3,000棟にするとしています。
耐震化も進み、住宅は80パーセント、学校は90パーセント以上となり、2020年度までに完了するとのこと。
さらには病院で80パーセントを目指すといいます。
沿岸には30メートル級の津波が来ることも予想され、火災や食糧不足も懸念されています。
南海トラフ巨大地震の対策
建物の耐震化が進んでいることで被害を抑えることが可能だとしています。
一番怖い二次的な災害である津波に関しては、早めに避難することが望まれます。
2019年の公表で犠牲者数が減ったのは、東日本大震災の教訓により津波避難への意識が高まったからであり、今後、意識が低くなってくれば想定の犠牲者数は増えてきてしまいます。
耐震化や避難する際の意識を高めることは大切なことですが、発生してから考えてももう遅い。
いざという時の被害を少しでも軽減するために、普段から防災について真剣に考えておくことが大切なのです。
避難場所はどこなのか、防災グッズの置き場所はここでいいのか、家具は倒れにくくなっているか・・・。
連絡手段や落ち合う場所などを取り決め、子供を誰が迎えに行くのかなど、家族で話し合っておくことで混乱を防ぎやすくなるので、ぜひやっておいてくださいね。
過去の南海トラフ巨大地震
684年:白鳳地震(M8 1/4)
887年:仁和地震(M8.0~8.5)
1096年:永長地震(M8.0~8.5)
1099年:康和地震(M8.0~8.3)
1361年:正平(康安)地震(M8 1/4~8.5)
1498年:明応地震(M8.2~8.4)
1605年:慶長地震(M7.9)
1707年:宝永地震(M8.6)
1854年:安政東海地震(M8.4)
1854年:安政南海地震(M8.4)
1944年:昭和東南海地震(M7.9)
1946年:昭和南海地震(M8.0)
南海トラフによって引き起こされた巨大地震は過去に何度も発生し、揺れや津波によって多くの犠牲者を出してきました。
1707年10月28日の宝永地震(マグニチュード8.6)では、49日後に富士山が大噴火を起こし、犠牲者は5,000~20,000名にも及んだとされています。
南海トラフは東海・東南海エリアと、南海エリアが別々に連動して起こることが多く、1854年12月23日には安政東海地震(マグニチュード8.4)が起き、翌24日には安政南海地震(マグニチュード8.4)が発生。
犠牲者は東海地震で2,000~3,000名、南海地震で数1,000名となっています。
さらに、1944年には東南海地震(マグニチュード7.9)が起き、その2年後の1946年には南海地震(マグニチュード8.0)が発生。
東南海地震での犠牲者・行方不明者は1,223名、南海地震では1,443名となっています。
まとめ
南海トラフ巨大地震は、30年以内に70~80パーセントの確立で起きると言われています。
犠牲者は最大で23万1,000人という予測がされ、当たり前のことですが他人事ではいられなくなってきますよね。
この機会に、家族と話し合う時間を作り、みんなで防災について考えてみてはいかがでしょうか。
南海トラフ巨大地震に関しては被害の範囲が大きすぎるので、住んでいる地域がどう関わってくるのかしっかりと調べておくことも大切なことになります。
→「持つ・背負う・転がす」3つのスタイル・防水仕様
・オリジナル防災バッグ OTE(On The Exit)【ミヤビワークス】
→玄関のドアにくっつける新しい収納方法を実現
・SHELTERシリーズ【LA・PITA】
→国内最大級の防災グッズメーカー防災リュック・Amazonや楽天では常に上位の人気商品
・防災士厳選の防災グッズ43点セット【ディフェンドフューチャー】
→防災士が被災者の声を元に形にした防災用品ブランドの人気商品
»【防災グッズ】持ち出しリュックセットに最低限用意しておくべき中身一覧リスト
»【防災グッズ】家の備蓄セット(自宅避難用)に絶対に必要なもの一覧リスト
»【防災グッズ】普段持ち歩くバッグの中に必ず入れておきたいもの一覧リスト
»【防災グッズ】職場にも備えておきたいもの一覧リストを紹介!
»【防災】災害で生き残るには72時間が勝負!避難行動シーン別まとめ