【ヒューリスティック】帽子・サングラス・マスクの変装は逆に目立つ!怪しく見えるのはなぜ?

【ヒューリスティック】帽子・サングラス・マスクの変装は逆に目立つ!怪しく見えるのはなぜ?

芸能人がプライベートで変装するのによく使われているのが「帽子・サングラス・マスク」の3点セット。

 

しかし、これって逆に怪しくて目立ってしまってますよね。

 

本人はそれに気づいていないのか、変装し続けていてむしろ哀れみさえ感じてしまうのではないでしょうか。

 

ところで、なぜ怪しく見えてしまうのでしょうか・・・その理由はちゃんとあるんですよね。



帽子・サングラス・マスクの変装は逆に目立つ!怪しく見えるのはなぜ?

帽子・サングラス・マスクの3点セットによる変装は、ただただ怪しく見えるだけ。

 

人は、何か判断をする時に、それまでに経験してきたことをもとにした直感的なクセや法則などから導き出します。

 

いわゆる「経験則」であり、心理学では「ヒューリスティック」とも呼ばれています。

 

このように、経験則から勝手に予測してしまうため、帽子・サングラス・マスクを身につけている人物は怪しいと決めつけてしまうのです。

 

ヒューリスティックにいくつかの種類があり、代表的なのもには以下の3つがあります。

・利用可能性ヒューリスティック
・代表性ヒューリスティック
・固着性ヒューリスティック

利用可能性ヒューリスティック

 

利用可能性ヒューリスティックとは、思い出しやすいことや印象に強く残っている情報によって判断に影響を与えることを意味します。

 

例えば、飛行機に乗るのと車に乗るのとでは、飛行機に乗る方がちょっと怖さがありませんか?

 

これも、ニュースなどで見た飛行機の墜落事故が思い出されるからなんですよね。

 

たくさんの事故が起こっているわけではなくても、強く印象に残っていれば頻繁に事故が起きていると錯覚してしまいます。

 

実際は車の事故の方が多いのに飛行機の方が怖いと感じてしまうのは、利用可能性ヒューリスティックが影響しているのです。



代表性ヒューリスティック

代表性ヒューリスティックは、典型的な印象や記憶によって判断してしまうことを意味します。

 

「赤=女の子、青=男の子」

「背が高い=バレー部かバスケ部」

「金髪=ヤンチャ」

「爆音のバイク=暴走族」

「タトゥー=悪い」

 

など、勝手に印象から導き出してしまっていることって多いですよね。

 

表題の「帽子・サングラス・マスク」で変装している人というのも、代表性ヒューリスティックによるものとなります。

 

これらには一種の偏見に近いものがあるので、口に出す前に代表性ヒューリスティックが影響しているのではないかと、疑って判断した方が良いでしょう。

 

また、学歴による印象も強く、有名な大学を卒業してれば頭が良いと思われているのも同じ理由です。

 

例えば、法学部で勉強している学生が、世界を回ってボランティア活動も熱心に行っているとします。

 

この学生は、どのような仕事に就くと思いますか?

 

1.弁護士・検事・裁判官など
2.弁護士・検事・裁判官などをしながらボランティアもこなす
3.ボランティア活動

 

この三択であれば2と答える人が多いのではないでしょうか。

 

しかし、確率的なことを考えれば1が多くなるのは明らかですよね。

 

それなのに、2と答えたくなるのは、1よりも典型的な言葉がプラスされていて可能性が高いと思わされてしまうからなのです。

 

これを「連語錯誤」といいます。

固着性ヒューリスティック

固着性ヒューリスティックは、「プライミング効果」や「アンカリング効果」と同じ効果をもたらします。

 

プライミング効果は、直前に得た情報を過去の情報よりも正しいと感じるもので、10回クイズなんかが当てはまります。

 

 

アンカリング効果では、最初から値引きされた商品よりも、直前に値下げされた商品の方がお得に感じるという心理が働きます。

 

 

まとめ

「帽子・サングラス・マスク」といった格好をした人のことを怪しく感じるのは、ヒューリスティックという心理が働いてしまうからです。

 

代表的なヒューリスティックは3種類。

・利用可能性ヒューリスティック
・代表性ヒューリスティック
・固着性ヒューリスティック

 

経験やクセ、法則などから勝手に思い込んでしまうことで、実際とは異なる印象を持ってしまうことになります。

 

見た目だけで判断するのではなく、冷静にその人や物事の本質を見て判断するようにしたいものですね。

 

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