ビルの建設の増加とともに、高層マンションに住んでいる方や高層ビルで働いている方は年々増えてきています。
新しいビルは耐震がしっかりしているので比較的に安心と分かっていても、地震が発生したらやはり心配ですよね。
地上に近い場所よりも揺れはどうしても大きくなるので、災害時は慌てずに行動することが求められます。
もちろん、低層階でも共通する部分はありますが、ここでは高層マンションやビルで地震に遭った際の行動について紹介していきますので心に留めておくようにしてください。
防災・高層マンション・ビルで地震が発生した時の行動
高層マンションや高層ビルにいる時に、大きな揺れを感じたらどのように行動すれば良いのか。
一軒家や低層階の家に比べて揺れが大きくなりやすいので慌ててしまいがちですが、まずは慌てないこと。
家が倒壊したり屋根が崩れ落ちたりすることがないので、一軒家に比べて気をつける危険ポイントは少ないですが、共通する点もあるので覚えておきましょう。
ちなみに、震度6弱の地震が起きた場合、高層階では震度7レベルになることが予想されるので、地上よりも体感する揺れは大きくなります。
・エレベーターではなく階段を使う
・避難の際はブレーカーを落とす
・1981年以前の建物には注意
安全な場所で揺れが収まるまで待つ
大きな揺れを感じた際には、慌てずに安全な場所でじっと揺れが収まるまで待つようにします。
これは戸建・一軒家と同じような行動となりますが、照明などの落下物、棚やタンスなどの転倒から身を守る行動を取ってください。
最優先するのは頭の保護で、クッションでも雑誌でも近くにあるもので必ず覆うようにします。
窓ガラスも割れる可能性があるので注意して離れ、落下物のない玄関や廊下などに移動するのが良いでしょう。
安全な場所にしておくためにも、普段から棚や小物などを玄関や廊下に置かず、転倒した家具で玄関のドアを塞がないようにしておくことが大切です。
また、ドアが変形して閉じ込められてしまう恐れがあるため、ドアは少し開けて揺れが収まるのを待つようにしたい。
慌てて外に出てしまうと、二次災害に遭ってしまう可能性があるので自宅にいる方がリスクは少ない。
下の方の見出しで紹介している「シチュエーション別に見る防災」で、様々なケースでの行動についてお伝えしているので参考にしてみてください。
エレベーターではなく階段を使う
大地震が発生すれば、基本的にエレベーターは停止してしまうので使用することはできなくなることがほとんどです。
大変でも階段で降りることになるので、体力的にも大変になってしまいます。
マンションによっては、防災訓練をしている場合もあるので積極的に参加して、身をもってどれだけ大変なことになるのか体感しておくと良いでしょう。
備蓄は大切だと言われていますが、もし何も備えていなかったら地上まで降りて上ってを繰り返すこととなるのでそういった意味でも備えは重要です。
しかも、お店も被害に遭っているので調達も困難になるということを理解しておきましょう。
もし、エレベーターに乗っているときに停止してしまっても慌てないこと。
「地震時管制装置」が備えられていれば近くの階に停止し降りることができます。
付いていない場合でも、全ての階のボタンを押して、止まった階で降りるようにします。
閉じ込められた場合は、非常電話で外部と連絡し救助を待ちます。
ただし、自分だけでなく救助する側も被災しているということを理解し、救助が遅くなるのも覚悟して粘り強く連絡を取り続けましょう。
避難の際はブレーカーを落とす
地震によって停電した際に、家電を使用していた場合は注意が必要となります。
避難や外出している時に、停電が復旧したら再び家電が動き出します。
これによって起きる火災のことを「通電火災」といい、知らない間に火事になってしまうので発見も遅くなる非常に怖いものなのです。
防ぐためには、プラグを外しておくこと。
もし、ガス臭かったら充満したガスが、スイッチのON・OFFによって爆発する可能性があるので注意。
ガス臭い場合は、換気をして元栓を確認して閉め、ガス会社に連絡しましょう。
避難する際に、全てのプラグを抜いている時間がなければ大元のブレーカーを切るようにしてください。
大きな揺れが起きた時に自動的にブレーカーを落としてくれる「感震ブレーカー」というのもあるのでチェックしておくと良いでしょう。
1981年以前の建物には注意
新しいビルは、耐震強度があるのですが、気をつけたいのは1981年以前に建てられたものです。
1978年に宮城県沖地震の後に、耐震設計法が見直されて「新耐震基準法」が制定されています。
細かい修正を繰り返し、2000年にさらに大きく変わっているんです。
住んでいたり働いているマンション・ビルが何年に建てられたのか調べておくようにしましょう。
・震度5の地震に耐えうる住宅
・新耐震の建物に比べて、必要な壁が約40パーセント少ない
・柱と横架材をかすがいで止めただけの可能性もある
→今すぐにでも耐震診断を受ける必要があります
・震度6強~7程度の地震でも倒壊しない住宅
・必要な壁の基準が1.2倍に増えた
・基礎は鉄筋コンクリートに規定された
→ただし、壁の配置が悪い建物もあるので注意
・特に木造住宅の耐震性を上げる改正
・地盤調査を必ずしている
・壁の配置のバランスを計算することが必須となった
→厳しい基準を通っている
このように、年代によって耐震の基準が異なっているので、お住まいの建物のチェックは必ずしておくようにしましょう。
気になる場合は専門家に調査してもらうことをおすすめします。
まとめ
高層階にいる時に地震に遭った場合は、安全な場所で揺れが収まるのを待ち、頭を保護するようにしてください。
安全な場所を確保するためにも、家具のレイアウトに十分に注意し、地震が起きた時を想定しておくようにします。
防災グッズや備蓄はもちろんのこと、もしもの時にリスクを以下に減らすか、「命を守る」行動はどうすればいいのかを考えておくのも「備え」となるので、考えるクセを付けるようにしましょう。
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