地震大国である日本では、いつどこで地震が起きるか分からない状況です。
「首都直下地震」や「南海トラフ巨大地震」など、政府が30年以内に高確率で発生すると予測している大地震もあり防災への意識は高まってきていることでしょう。
しかし、なかには「自分は大丈夫!」「住んでいる地域は平気だよ!」なんて思っている方もいるのではないでしょうか。
ここでは、震災や防災に関して「無関心」でいると、防災意識の高い人の命まで危険にさらしてしまうということについてお伝えしていきます。
自分の住んでいる地域で大災害が起きると思う人は6割!
メディアで震災や防災への特集が組まれていてもあまり関心がないという人が多いという現実があります。
近年は地震だけではなく、台風や豪雨による水害も多くなり、誰もが被災者になる可能性を持っています。
内閣府防災担当のアンケート「今、あなたが住んでいる地域に、将来(今後30年程度)大地震、大水害などの大災害が発生すると思いますか?」では6割の人が「可能性が高い」と回答。
また、海沿いの地域に関しては7割が、可能性が高いとしています。
しかし、日本海側の地域では5割となっていて、無関心な人が多いことがうかがえます。
防災の備えをしていない人が6割!
全国的に見て、災害の可能性があると感じている人が6割と、それほど多い数字ではありませんが、一応は半数を超えていることには一定の評価はできるかもしれません。
ただし、「日常生活において、災害への備えは、どれくらい重要なことですか?」という質問に対しては次の結果が出ています。
・34.4%:災害に備えることは重要だと思うが、日常生活の中でできる範囲で取り組んでいる
・50.9%:災害に備えることは重要だと思うが、災害への備えはほとんど取り組んでいない
・11.3%:自分の周りでは災害の危険性がないと考えているため、特に取り組んでいない
自分の住んでいる地域に災害が起こると思っている人が6~7割いたにもかかわらず、実際に防災への備えをしている人は4割にも満たないのです。
これは2016年のアンケートなので、少し変わってきていることかと思いますが、無関心な人があまりにも多すぎると言わざるを得ません。
まさに「自分だけは大丈夫」という考えを持っている人が多いのだと思われますが、いざ災害に遭ったときに「まさか起きるとは思わなかった」は通用しないということを頭に入れておきましょう。
「無関心」は他人の命を危険にさらす
災害が来ないと楽観視している人には、自分の命だけではなく周りの人まで命の危険にさらす可能性が高いということを認識していただきたい。
東日本大震災では、三陸地方を中心に大きな津波が襲ってきましたが、ハザードマップで自分の地域は安全だと思い込んでしまっていた人が多かったのではないかと推察されています。
例えば、岩手県釜石市の小中学生のほとんどが逃げ切ったことで話題となった「釜石の奇跡」では、防災訓練が盛んだったこともあり多くの命が助かりました。
しかし、同じ釜石市でも、安全だと言われていた地域に住んでいた人は津波によって犠牲となってしまっています。
町内会の方や防災担当の方たちは、住民を避難させるために呼びかけを行っているうちに流されてしまっているのです。
もし、住民全体が早めに逃げていれば、防災意識の高い人が亡くならずに済んでいたかもしれませんよね。
このように、防災に無関心の人を救うために、亡くなってしまっている人がいたことを認識し、少しでも防災への意識を高めてほしいものです。
阪神淡路大震災では7割が自助で生還
災害に遭ったときに、自分の力で生き延びることを「自助」といいますが、これは防災への意識が高いからこそできるものでもあります。
防災というのは、防災グッズや備蓄だけでなく、そのときにどうすればいいのかというのを知っておくことが大切になってきます。
阪神淡路大震災では、多くの人が建物に生き埋めになったり閉じ込められたりしましたが、生還者のうち7割が自助で生還しているのです。
2016年の「防災白書」の「阪神・淡路大震災における生き埋め・閉じ込めの救助主体」おいて、実際に誰に助けられたかが示されています。
・31.9%:家族
・28.1%:友人・隣人
・2.6%:通行人
・1.7%:救助隊
・0.9%:その他
自力と家族を含めて「自助」とすれば、7割弱という圧倒的に多い割合となります。
一方で、救助隊に助けられた人はたったの1.7パーセントであり、待っているだけの状況になれば確率は下がってきてしまうのが分かりますよね。
防災には、「自助」「共助」「公助」という3つの言葉があるのですが、わたしたちにとって特に自助と共助が重要となっているのです。
・共助・・・地域の人たちの避難に協力したり、消火活動をしたりするなど周りの人たちと助け合うこと
・公助・・・市役所・消防・警察などによる公的支援のこと
まとめ
災害が起きると思っている人が6~7割いるにもかかわらず、実際に備えを実行している人は4割ほどと、かなり低いことが分かります。
無関心でも速やかに避難するのであればいいですが、備えをしていないために逃げ遅れ、最後まで住民のために尽力した方たちを犠牲にしてしまうことは避けなければいけません。
逃げ遅れたら救助隊が来るから安心と考える前に、まずは自分でできる限りの備えはしておく必要があります。
想定外の災害となれば、国や市が示しているハザードマップが必ずしも安全というものではないということを肝に銘じておくようにしましょう。
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