【東日本大震災】震災前の発生確率・規模の想定はどれくらいのものだったのか

【東日本大震災】震災前の発生確率・規模の想定はどれくらいのものだったのか

2011年3月11日14時46分18.1秒、マグニチュード8.4・震度7の東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)が発生。

 

間もなくして津波が到達して、沿岸部に甚大な被害をもたらしました。

 

押し寄せてくる津波の映像には誰もが衝撃を受け、悲しみとやるせなさを感じましたよね。

 

まさに「想定外」だったとされていますが、震災前の政府の想定はどれほどのものだったのか、震災の概要を把握して今後の防災への参考にしてみてください。



東日本大震災の概要


出典:Pekachu投稿者自身による作品, CC 表示-継承 3.0, リンクによる

本震
発生日:2011年3月11日
発生時刻:14時46分18.1秒
持続時間:160~170秒
震央:三陸沖(仙台市の東方70km)
北緯38度6分12秒
東経142度51分36秒
震源の深さ:24km
マグニチュード:8.4
最大震度:7(宮城県栗原市築館)
津波:最大遡上40.1m(綾里湾)
浸水面積:561平方キロメートル以上
地震の種類:海溝型地震、衝上断層型
犠牲者:19,689人
行方不明者:2,563人
負傷者:6,233人
日本国外:犠牲者:2人、行方不明者:5人
被害総額:震災被害のみで16~25兆円
余震
回数:震度1以上・13,861回
震度4以上・400回
マグニチュード5以上:950回
最大余震:2011年3月11日15時15分34.4秒、茨城県沖、M7.6、最大震度6強

 

東日本大震災の関連地震
2011年
3月11日14時54分頃 茨城県北部 マグニチュード5.7・震度5弱
3月19日18時56分頃 茨城県北部 マグニチュード6.1・震度5強
3月23日07時12分頃 福島県浜通り マグニチュード5.76.0・震度5強
3月23日07時34分頃 福島県浜通り マグニチュード5.5・震度5強
3月23日07時36分頃 福島県浜通り マグニチュード5.8・震度5弱
3月23日18時55分頃 福島県浜通り マグニチュード4.7・震度5強
4月11日17時16分頃 福島県浜通り マグニチュード7.0・震度6弱
4月11日17時17分頃 福島県浜通り マグニチュード5.7・震度5弱
4月11日17時26分頃 福島県中通り マグニチュード5.4・震度5弱
4月11日20時42分頃 福島県浜通り マグニチュード5.9・震度5弱
4月12日14時07分頃 福島県中通り マグニチュード6.4・震度6弱
4月13日10時07分頃 福島県浜通り マグニチュード5.7・震度5弱
5月6日02時04分頃 福島県浜通り マグニチュード5.2・震度5弱
5月25日05時36分頃 福島県浜通り マグニチュード5.1・震度5弱
9月21日22時30分頃 茨城県北部 マグニチュード5.2・震度5弱
9月29日19時5分頃 福島県浜通り マグニチュード5.4・震度5強
11月20日10時23分頃 茨城県北部 マグニチュード5.3・震度5強

2012年
2月19日14時54分頃 茨城県北部 マグニチュード5.2・震度5弱
3月10日02時25分頃 茨城県北部 マグニチュード5.4・震度5弱
8月12日18時56分頃 福島県中通り マグニチュード3.8・震度4

2013年
1月31日23時53分頃 茨城県北部 マグニチュード4.7・震度5弱
9月20日02時25分頃 福島県浜通り マグニチュード5.9・震度5強
12月31日10時03分頃 茨城県北部 マグニチュード5.4・震度5弱

2016年
12月28日21時38分頃 茨城県北部 マグニチュード6.3・震度6弱

首都直下地震・南海トラフ巨大地震の想定

国による大地震の想定のなかでも、近年注目されているのが「首都直下地震」と「南海トラフ巨大地震」です。

 

首都直下地震は、今後30年以内に70パーセントの確率マグニチュード7クラスが起きるとされています。

 

南海トラフ巨大地震は、今後30年以内に70~80パーセントの確率でマグニチュード8クラスが起きると言われています。

 

さらに、あまり話題となっていませんが「千島海溝巨大地震」もいつ起きても不思議ではありません。

 

 

日本は世界的に見てもかなりの地震大国なので、政府は巨大地震の発生確率を定期的に打ち出しています。

 

では、東日本大震災の前にはどれほどの確率と言われていたのでしょうか。



【東日本大震災】震災前の発生確率・規模の想定はどれくらいのものだったのか


出典:User:LincunMap_of_Japan_with_highlight_on_47_Okinawa_prefecture.svg, CC 表示-継承 3.0, リンクによる

2011年1月1日の地震調査委員会の「日本海溝の海溝型地震の発生評価」を参考に見ていきましょう。

 

地震調査委員会では8つの領域に区切り、「固有地震」と「固有地震以外」に分けて確率を出しています。

 

固有地震とは、ある断層において同じ間隔・規模を持って周期的に繰り返し起こる地震のことになります。

 

震災前の2011年1月1日、震災後の2012年1月1日によりどれくらい変わっているのかも確認できます。

 

 

領域 2011年1月1日 2012年1月1日
マグニチュード 30年以内の発生確率 マグニチュード 30年以内の発生確率
三陸沖北部 固有地震 8.0前後 0.5~10% 8.0前後 0.7~10%
固有地震以外 7.1~7.6 90%程度 7.1~7.6 90%前後
三陸沖中部
宮城県沖 固有地震 7.4前後 99% 7.4前後 不明
固有地震以外 7.0~7.3 60%程度
宮城県沖と三陸南部海溝寄りの連動 8.0前後
三陸沖南部
海溝寄り
固有地震 7.7前後 80~90% 7.9程度 ほぼ0%
固有地震以外 7.2~7.6 50%程度
福島県沖 7.4前後が複数回連続 7%程度以下 7.4前後が複数回連続 10%程度
茨城県沖 固有地震 6.7~7.2 90%程度以上 6.9~7.6 70%程度
固有地震以外 6.7~7.2 90%程度かそれ以上
房総沖
三陸沖北部から房総沖の海溝寄り 津波地震 8.2前後 20%程度 8.6~9.0 30%程度
正断層型 8.2前後 4~7% 8.2前後 4~7%
東北地方太平洋沖型の地震 8.4~9.0(Mw) ほぼ0%

 

震災前の確率を見てみると、どこも高くなっていたことが分かりますよね。

 

実際に起きた地震の規模はマグニチュード8.4なので、まさに想定以上だったことになります。

 

そのため、新たに東北地方太平洋沖型の地震レベルの発生確率を付け加えているんです。

 

東日本大震災の震源とされる「三陸沖南部海溝寄り」の固定地震は、震災後に「ほぼ0%」となっていますが、やや小さい地震は高い確率の場所もあるので結局は警戒を怠ってはいけないんですよね。

まとめ

東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)は、2011年1月1日の段階で細かく想定されていましたが、実際に起きた地震は「想定外」として、大規模な被害をもたらしました。

 

「首都直下地震」「南海トラフ巨大地震」など、今後30年以内に高確率で発生するとされる地震も、想定以上の災害となる可能性も十分にあるかもしれません。

 

いつ起きるか分からないからこそ、いざという時のために防災の備えをしっかりしておき、意識を高めておくようにしておきましょう。

 

防災グッズの準備、住んでいる地域や会社・学校の近くや通勤・通学途中の避難場所の位置の確認、家族での話し合いなどはできていますか?

 

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