いきなりスマホやテレビから緊急地震速報が鳴るとビクッとなり、かなり驚きますよね。
2011年の東日大震災の時は、毎日のように鳴り響いていましたよね。
ところで、緊急地震速報が鳴る条件はどれくらいの震度を検知した時なのか把握しているでしょうか?
また、鳴った時にどのような行動をすればいいのでしょうか?
緊急地震速報とは
緊急地震速報とは、大規模な地震が発生した時に、震源地やマグニチュード、震度などを直後に解析し事前に知らせてくれるシステムです。
強い揺れを検知し、震源地以外にも大きな揺れをもたらすことが予想される場合に、合わせて知らせてくれます。
出典:気象庁
最大震度が5弱以上が予想される地震の時に、震度4以上の揺れとなる可能性がある地域に発表されます。
テレビ、ラジオ、スマホや携帯電話のメールなどで伝えられるようになっています。
自分の携帯に緊急地震速報が届くようになっているのか、今一度確認しておきましょう。
緊急地震速報の種類
緊急地震速報には、緊急地震速報(警報)・緊急地震速報(予報)があり、それぞれ次の内容となります。
出典:気象庁 http://www.data.jma.go.jp/svd/eew/data/nc/shikumi/shousai.html#2
緊急地震速報(警報)
・地震の発生時刻、発生場所(震源)の推定値、地震発生場所の震央地名
・強い揺れ(震度5弱以上)が予想される地域及び震度4が予想される地域名(全国を約200地域に分割)
緊急地震速報(警報)で続報を発表する場合
・緊急地震速報を発表した後の解析により、震度3以下と予想されていた地域が震度5弱以上と予想された場合に、続報を発表する。
・続報では、新たに震度5弱以上が予想された地域及び新たに震度4が予想された地域を発表する。
・落雷等の地震以外の現象を地震と誤認して発信された緊急地震速報(誤報)のみ取り消すこととし、例えば震度5弱と予想していた地域が震度3以下との予想となった場合などは取り消さない。
緊急地震速報(予報)
・地震の発生時刻、地震の発生場所(震源)の推定値
・地震の規模(マグニチュード)の推定値
・予測される最大震度が震度3以下のときは、
-予測される揺れの大きさの最大(最大予測震度)
・予測される最大震度が震度4以上のときは、地域名に加えて
-震度4以上と予測される地域の揺れの大きさ(震度)の予測値(予測震度)
-その地域への大きな揺れ(主要動)の到達時刻の予測値(主要動到達予測時刻)
緊急地震速報の特別警報
・震度6弱以上が予想される場合を特別警報(地震動特別警報)としています。
出典:気象庁 http://www.data.jma.go.jp/svd/eew/data/nc/shikumi/shousai.html#2
緊急地震速報が鳴ったらどう行動すればいい?場所・状況で変わるので注意
地震はいつ、どこで発生するか分かりません。
そのため、緊急地震速報もどのタイミングで聞くことになるのか分からないため、その時どこにいるのかによって行動も変わってきます。
自分の命を守るためには、どのような行動をするべきなのか。
とっさには適切な行動が取れない可能性があるので、事前に理解しておくことが大切なのです。
どんな災害が起きるのかを想像する力「災害イマジネーション」を身につけておきましょう。
・キッチン
・リビング
・会社
・店舗
・エレベーター
・屋外・路上
・地下街
・山・がけ
・鉄道・バスの乗車中
・自動車運転中
・海岸
寝室
家にいる時に共通して言えることは、慌てて外に出ないということ。しかし、扉が歪んで開かなく恐れがあるので扉は開けて避難経路を確保します。寝室でにいる時に地震に遭った場合は、布団をかぶって身を守り身体を丸くする。枕で頭を保護します。
寝室には背の高い家具を置かずに、地震が起きても寝ているところに倒れてこないようにレイアウトに注意しておきたい。もし、どうしても配置しなくてはならない場合は背の低いものを設置し、もしもの時に下敷きにならないようにしておきます。
キッチン
料理をしていて火を使っている場合は、消せるのであればすぐに消します。しかし、すぐに消せないのであれば無理して消しに行かないこと。まずは、身の安全を守るのが先決となります。
火を消すのは揺れが収まってからでも遅いというわけではなく、もし燃えてしまってもすぐに燃え広がることは少なく、消火器があれば消すことは可能となります。それよりも慌てて油に水をかけて爆発したり、揺れで油を被ってしまう方が危険です。
また、冷蔵庫や棚自体が飛び跳ねることもあり、まずはテーブルの下に身を潜めテーブルの脚をしっかり持って、身体が外に出ないようにして揺れが収まるのを待ちます。テーブルがない場合は鍋などで頭をガードし、うずくまります。揺れが収まったあとは、食器やガラスの破片に十分に気をつけましょう。
リビング
テレビや棚など大きい家具・家電は跳んだり倒れたりするので要注意。ピアノのような大きなものでも、滑ってきたり跳んだりすることもあります。ソファやテーブルがあるのであれば、その近くにうずくまるのがいい。もし背の高い家具が倒れてきても、ソファがガードしてくれるのです。
その際には、頭をクッションや座布団で保護し、テーブルがあれば下に入り脚をしっかり持って身体が外に出ないようにして揺れが収まるの待つ。身体全体が入らない場合は、せめて頭だけでも守るように。できるだけ背の高い家具は置かないような配置にするように心がけておきたい。
会社
普通の会社であれば防災に関してのマニュアルがあるので、自宅よりも安全かもしれません。しかし、建物が古かったり防災意識が低かったりする会社の場合は危険です。パソコンがラック、書類などが跳んでくることが予想できます。天井からはエアコンのカバーや吊り下げ式の照明が落ちてくる場合もあるでしょう。
これもやはり、机(デスク)の下に潜り込んで揺れを待つのがいい。そのためにも机の下にものを普段から置かないように心がけてきたいところ。
廊下にいる場合は角でうずくまり、給湯室ではガラス類やお湯にも気をつけながら床にうずくまります。一言で会社と言ってもその勤務先で変わりますし、会社内でもいる場所によって対応は異なってきます。自分の会社では、どんな方法がいいのかを考えておくことが大切です。
店舗
お店には、ショーケースや陳列棚など、ガラスでできているものが多いので、できるだけ離れておきたい。天井には照明や看板など危険なものが吊ってあるので、その下からも避けます。床にしゃがみ込み買い物カゴで頭を保護しましょう。カゴがなければバッグでもいいのでとにかく頭を守ります。
あわてて出口や階段に駆けつけさっとうすることのないようにします。従業員や係員の指示に従うようにします。
エレベーター
エレベーターで地震が起きた場合は最寄りの階で停止させてすぐに降ります。その際に、どの辺りにいるのか考えるよりも前に全ての階のボタンを押してしまうのがポイントです。震度4くらいの揺れを感知した場合には、ほとんどのエレベーターで最寄りの階で停止してくれるようになっているはずです。
しかし、それは1998年以降のエレベーターなので、旧型は自動で止まらない可能性が高いので先ほどの方法で最寄りに停めて降ります。閉じ込められた場合は、インターホンや非常用電話で外部と連絡し救助を待ちましょう。
2005年7月23日の千葉県北部地震では、最大170分閉じ込められたという例もありますが、パニックにならずに落ち着いて行動することが大切となります。
屋外・路上
ビルのガラスや看板に注意し、バッグで頭を保護しながら建物から離れます。できるだけ新しい建物の中に入り、一時避難をさせてもらうのが良い。
また、ブロック塀の倒壊や自動販売機の転倒などの恐れもあるので離れる。揺れやパニックによって制御ができなくなった車が突っ込んでくる可能性もあるので、道路にも注意を配っておきましょう。
地下街
地下街は地震に強いとされていますが、停電になれば暗く感じるためパニックにならないように注意したい。ガス漏れや火災の可能性はありますが、生き埋めになってしまうのではないか、非常口の入り口が狭いなどの条件や思い込みからパニックを助長する傾向があります。
バッグなどで頭を保護しながら、ガラスケースなどから離れ床にうずくまって揺れが収まるのを待ちます。係委員の指示に従い慌てず非常口や出口から脱出しましょう。
山・がけ
山やがけにいる時に地震に襲われたら落石やがけ崩れに注意してできるだけその場から離れるように心がけます。家ががけの近くに建っている場合はがけ崩れや土砂災害の可能性があります。
鉄道・バスの乗車中
電車に乗っている時やバスの乗車している際には、つり革や手すりにしっかりつかまります。電車の場合は、ガラスから離れ車内の中央に移動したり、しっかりと踏ん張り急ブレーキに備えます。
自動車運転中
震度5以上の地震が発生すれば誰もが違和感を持ち、驚くことかと思いますが急ブレーキかけるのはいけません。後ろの車が地震に気づかないことも考えられ、必ずしも停車するとは限りません。追突事故の原因にもなるので、慌てずに緩やかにブレーキをかけてスピードを落とします。
ハザードランプを点灯させて周りに注意を促しながら、道路の左側に停車します。緊急車両が通ることもあるので、道路の中央は空けておきます。ラジオなどで情報を確認し、避難が必要な事態となればキーを付けたまま降りて避難を開始。
車検証や貴著品は必ず持って逃げるようにします。車の中には防災グッズや非常食を常備しておき、定期的に買い換えておくのも有効な手段となります。
海岸
大地震が起きれば、津波が襲ってくるというのは東日本大震災を教訓にほとんどの人が理解していることでしょう。とはいえ、時間の流れとともに、災害への意識は薄れがちでどうしても「自分は大丈夫」という考えになりやすい。
海沿いで強い揺れを感じたら、とにかく高い場所に避難しましょう。津波は、目視できてから逃げるのではすでに遅く、間に合いません。津波警報も発令されますが、地震発生から放送までには数分かかります。その数分が命を救うかどうかに繋がるのです。
ちなみに、津波の時速は水深5,000メートルの沖合では時速800キロメートルでジェット機並みの速さで、陸地に近づいてくると遅くなってきますが、時速36キロメートルというスピードがあるのです。これは、オリンピックレベルの100メートル走の選手並みの速さなので、一般人ではあっという間に追いつかれて飲み込まれてしまいます。
どんなシチュエーションで起きるか予想がつかないからこそ、様々なパターンを考えておきたい。
紹介したケースは、一般的な行動によるものであり、人ぞれぞれ多少変わってきます。
季節、時間帯、天候の条件でも変わるでしょうし、あなたの行動範囲によっても変わってきます。
飲み屋で起きたらどうすれば良いのか、駅や学校、特殊な環境で働いている場合・・・などなど、それぞれに合った防災を考える力を養っておきましょう。
まとめ
緊急地震速報が鳴ったら、「別に大丈夫でしょ」なんて思わずに避難への心構えをしておきましょう。
実際に地震が起きた場合は、いつどこで遭うかによって身を守る方法は変わり、臨機応変に対応することが求められます。
いかにして、頭を守るのか、命を守るのか、普段から「今起きたらどうする」かを考えて生活しておきたい。
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