毎年、世間を賑わせる流行というものがありますが、あなたはなぜそれを買ったり欲しくなったりするのでしょうか?
本当に欲しかったのか、ただ単にみんなが買っているから流されてしまっているだけなのか・・・。
そこには、消費者の心を動かす心理的な効果が潜んでいるんですよ!
どうでもいい不要なものを買わないようにするためにも、一度見つめ直してみませんか?
流行のものが欲しくなって買ってしまう心理
テレビや雑誌などで特集されれば、次の日には爆発的に売れるなんてことは毎年のように起こっています。
近年では、インフルエンサーの存在によってさらに加速を見せていますよね。
影響を受けていつの間にかまんまと購入していた・・・なんて覚えはありませんか?
有名人や好きな芸能人が、「これはいい!」「おすすめです!」なんて言えば、そりゃ欲しくなっちゃいますよね。
これは、近くのお店でも同じ現象は起きていて、行列のできるラーメン店なんかもそれに当たります。
実際にはおいしいのに人が入っていないラーメン店と、すでに行列ができているラーメン店があったら、行列のお店に行きたくなることでしょう。
これは、行列ができている方がおいしいに違いないという根拠のない安心感や信頼感があなたを動かすのです。
人が勝手に宣伝をしてくれる形となり、行列や流行によってさらに売れていく。
このような心理をのことを「バンドワゴン効果」といい、ボンドワゴンとはパレードの先頭を走る楽団車のことを指しています。
人は他人の行動によって動いてしまう?
バンドワゴン効果のように、人は他人の行動によってつられてしまいがちなのです。
これを「社会的証明の原理」といい、日常の買い物でも影響を受けている人は多くいます。
ショッピングをしていて、偶然セールをやっているお店を見つけたとしましょう。
すると、買う予定ではなかったにもかかわらず、バーゲンに参加してついつい余計なものまで買ってしまう。
その理由は、もともと人には他人の行動によって判断する傾向があるからなのです。
さらには、多数の人が行っていることは正しいことであると納得し、つられてしまう。
みんなと一緒のことをしておけば間違いないだろうという思いが強くなるのです。
ちなみに、自分で判断できずにどうしたら良いのか分からないという状況の時ほど影響を受けやすいといいます。
みんなと同じ行動をすると安心するという心理の「同調現象」と似た心理が働いてしまうのです。
選挙もバンドワゴン効果が影響する!?
バンドワゴン効果は、商品や食べ物などの流行だけではなく政治にも影響をもたらしています。
選挙では、テレビやネットでの予測報道などで優勢とされた政党や候補者に投票しがちになる現象があるのです。
また、自分が投票しようとした候補者が、明らかに落選すると予測されていた場合に、当選確実とされる候補者に乗り換えることも。
自分の一票が無駄になってしまうというのを防ぐためにこういった行動が見られるのです。
誰に投票したか分かるケースでは、よりバンドワゴン効果は強くなります。
特に、組織票集めや政治資金集めなどで見られる行動で、報復を恐れるという心理も働いてしまう厄介な物でもあるのです。
バンドワゴン効果の反対語は?
また、バンドワゴン効果の反対の意味をもつものとして「アンダードッグ効果」というものがあります。
いわゆる「判官贔屓」と呼ばれるもので、自分が応援する候補者が不利な時に現れます。
落選させないようにという心理や同情的な心理が働き、少数派を支持することになるのです。
1996年と2000年の衆議院選挙では、自民党の予想が過半数を超えるとされていましたが実際は獲得できなかったという例がありました。
バンドワゴン効果とアンダードッグ効果を合わせて「アナウンス効果」と呼ばれています。
まとめ
流行のものを買いたくなってしまう心理を「バンドワゴン効果」といい、人は他人の行動に影響されやすいことが分かっています。
逆に、少数派のものを支持する心理を「アンダードッグ効果」といい、選挙ではどちらの効果も見て取ることができます。
すぐに流行だ何だと流されがちな世の中、自分で判断することが大切だということを理解しておかなければ、将来おもわぬトラブルに巻き込まれることもあるので注意してくださいね。