大きな地震が発生した時のために備蓄や防災セットの備えは重要ですが、発生時に正しい行動をとり「命を守る」ということが最優先となります。
健康な方であれば問題なく避難することが可能となりますが、もし、あなたの側に要配慮者がいる場合は注意が必要です。
要配慮者とは、高齢者や障がい者、妊婦や乳幼児・子供たちのことで、介助が必要になる方全般を意味しています。
ここでは、要配慮者と一緒にいる場合に気をつけておくべきことについてお伝えしていきます。
防災・地震の発生時に要配慮者と一緒にいる時の行動はどうすればいい?
2011年に発生した東日本大震災で亡くなってしまった人のうち、6割以上が高齢者だったと言われています。
さらに、障がいを持っている方の亡くなる確率は、住民の約2倍と高い数値を示しているのです。
自分一人であれば身軽に避難することは可能ですが、人と一緒に移動するのは現実問題として困難を要します。
腕力や体力に地震があるからといって一人で何でも持って移動するのは、かえって遅れをとってしまうので複数の人で協力するようにします。
足元に不安がある場合は、両サイドから支えるようにして介助。
乳幼児は抱っこひもでしっかりとおんぶし、両手を自由にしておくようにします。
ベビーカーはタイヤが丈夫ではないので、地震による段差や瓦礫によって動きづらくなるので使用しないようにしましょう。
ここでは、以下の3つに分けてそれぞれ避難のポイントをお伝えしていきます。
・妊婦、乳幼児
・子供
要配慮者の避難はリスクが伴い、上記の順に上からリスク度が高くなるので注意しておきましょう。
出典:気象庁(「避難勧告に関するガイドライン」内閣府より作成)
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/bosai/alertlevel.html
水害などの避難警戒レベルは、「3」で避難となるので覚えておくようにしましょう。
高齢者、障がい者
高齢者や障がいを持っている方は、地震が起きて避難する際にすばやく行動することが難しく、避難所でも困難が予想されます。
歩くスピードは遅くなってしまうため、腰の辺りに手を添えて、軽く押すイメージで一緒に歩くようにすると少しは楽に足を運ぶことができるはずです。
視覚障がいのある方の場合は、肘辺りをつかんでもらって離れないようにし、聴覚障がいの方の場合は、手話ができなくても手に文字を書くなどして状況を伝えながら移動すると良いでしょう。
車イスの場合は段差に注意し、ステッピングバーを踏んでハンドグリップを両手で下げて前輪を上げて段差を越えるように操作しましょう。
家の中がぐちゃぐちゃにモノが散乱した状態では、まず外に出ることに時間がかかってしまいます。
大きな家具の転倒などで出入口がふさがってしまっていればなおさらですよね。
そうならないためにも、家具のレイアウトには十分に注意し、避難経路が確保できる配置にしておきましょう。
避難所では、配給される食べ物が固くて食べられない場合もあるので、それぞれに合った食糧を持っていく必要が出てきます。
持ち出しリュック(防災リュック)には、その人に合ったモノを入れておくことが大切なのです。
持病があれば薬は必須ですし、菌に対する抵抗力も弱いことが多いため衛生面にも注意しなくてはいけません。
・転倒防止グッズ
・常備薬
・ホイッスル
・やわらかい非常食(おかゆなど)
・歯磨きシートなどの感染症対策
・ブランケット、寝袋など
・メガネ、補聴器、入れ歯など
人によって必要なモノは違ってくるので、いざという時のためにリストアップして持ち出し袋に用意しておきましょう。
避難所には、要配慮者を保護する「福祉避難所」というものもあるので、普段から調べておくようにしておきたい。
妊婦、乳幼児
妊婦や乳幼児が気をつけなければいけないのが感染症で、かかってしまうと重症化してしまう可能性がります。
高齢者や障がい者の方よりも、妊婦の方は自力で歩けるのでリスクは減りますが、転倒しないように十分に注意。
乳幼児は大人と同じ食事を食べることがでいないので、粉ミルクや離乳食は多めに備えておきたい。
・防寒シート
・ブランケット
・ヘッドライト
・簡易トイレ
・ウェットティッシュ
・粉ミルク、離乳食(1週間以上はほしいところ)
・オムツ、お尻ふき、ほ乳瓶
体調を崩すと後遺症を残してしまう可能性もあるので、衛生面に注意し、幼児用品は多めに持っておくようにしましょう。
子供
自力で歩くことができる子供であれば、よりリスクは減りますがはぐれないようにしなくてはいけません。
避難中に迷子になってしまえばなかなか見つからないでしょうし、その手間によって体力も精神的にも参ってしまいます。
悲しいことに、被災地では犯罪も起きやすくなるので、絶対に目を離さないようにしてください。
・救急セット
・お菓子類
・おもちゃ、ぬいぐるみ、ゲーム
・歯磨き、制汗シート
・洗濯道具
・雨具
・家族の写真
子供は、避難所にいるとストレスが溜まりふさぎ込んでしまう場合があります。
少しでも心を和らげるために、お気に入りの遊び道具を持ち出すことをおすすめします。
子供は、最初のうちは元気に遊び回ることが多いですが、避難所生活が長引けば元気がなくなってしまいます。
そんな時に、普段と変わらない雰囲気を感じられるおもちゃは効果的なのです。
まとめ
災害時に避難する場合、要配慮者が一緒の時には周りの人たちと協力して避難するようにします。
そのためには、周囲の住人たちと普段からコミュニケーションを取っておくのも重要な「備え」となるのです。
避難所生活を送る場合は、衛生面に十分注意して、重症にならないための備えをしておかなければなりません。
要配慮者それぞれのケースに合わせて、何が必ず必要なのか日頃から確認しておき、持ち出しバッグに入れておくようにしましょう。
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