いくら地震に備えていても、建物の倒壊が起きれば瓦礫に閉じ込められてしまう可能性があります。
命の危機であるため、どのような行動をすればいいのかしっかりと把握しておくことが大切です。
逆に、瓦礫に埋もれてしまった人を発見した場合にはどうすればいいのかもあわせてお伝えします。
防災・地震で瓦礫に閉じ込められた時の行動
地震により建物が倒壊し瓦礫の下敷きになってしまったら、自力で脱出できない場合は諦めずに助けを呼ぶことが大切です。
とはいえ、「助けてー!」と叫び続けていては体力を消耗してしまうので危険性が高まってしまいます。
というのも、被災した際に生還するためには「72時間」がボーダーラインとされ、以降は急激に生存確率が低下しまうからなのです。
では、どのように行動し助けを求めていくのか、ここでは、以下の点についてそれぞれお伝えしていきます。
・クラッシュシンドロームに注意
・埋もれている人を発見したら
・落下物に注意
体力消耗せずに助けを呼ぶ
体力の消耗を防ぎながら助けを呼ぶ際には、棒きれや小物などで近くのモノを叩いて音を出すようにします。
もちろん近くに人がいてすぐに助けてもらえるのであれば声を出してすぐに救出してもらえますが、人がいるとは限りません。
人工的な音を出すことで、埋もれている、生きているということを伝えられます。
両手が自由で、携帯電話を持ってる場合は動画などの大きな音を出すのも有効的。
夏は熱中症、冬は低体温症の恐れもあるので、できるだけ早く救出されるようにしたい。
クラッシュシンドロームに注意
瓦礫の下敷きとなった時には、救出されたとしても体調を崩すという人がいます。
これは圧迫され続けたことで、細胞が壊れてしまい、圧迫から解き放たれたことで毒性のあるカリウムやミオグロビンが血中に大量に入り込むために起こるのです。
これを「クラッシュシンドローム」といい、心臓や腎臓に影響を与え、最悪の場合命を落とすこともあるのです。
腫れているだけと判断し重く考えていなかったために亡くなるケースも。
一般的には、圧迫されている時間が2時間を超えると危険が増していくので十分に注意したい。
高齢の方や子供の方は、さらに危険に繋がる時間は短くなるとされています。
クラッシュシンドロームを理解しておくと、ずっと圧迫されていたためにクラッシュシンドロームかもしれないということを救助隊や医者に伝え警戒してもらうことができます。
埋もれている人を発見したら
逆に、瓦礫に埋もれている人を発見した場合はどうすればいいのか。
まず、救助活動をしっかりとしているということを伝え、相手に諦めの気持ちを持たせないように呼びかけ続けましょう。
救助を待つのは孤独でもあり、救助が終わってしまったと思うと絶望を感じ頑張る気力がなくなる可能性があります。
救助を呼び、到着するまで声をかけ続けましょう。
瓦礫が崩れてくる恐れがある場合はむやみに瓦礫に触らない方がいいですが、人力で助けられる重さや量であれば周りの人と協力して救出しましょう。
ジャッキで数十センチ持ち上げれば助け出せることもあるので、地域の住民と一緒に保持するなどして有効に使いたい。
同時に119に連絡し、助けを呼ぶようにしましょう。
ただし、長時間下敷きになっている場合は、先ほどのクラッシュシンドロームの可能性があるので、無理せずに救助隊にお任せした方がいい。
落下物に注意
瓦礫に埋もれている人を助けようとして、自分も埋もれてしまっては元も子もありません。
頭上の瓦屋根や、壁の倒壊など、余震によってさらに壊れる可能性があるので十分に注意しましょう。
天候が悪ければ、風や雨によって倒れる可能性もあるでしょう。
屋根の下は歩かないようし、二次災害に注意してください。
まとめ
地震によって、瓦礫の中に埋もれてしまった場合は、むやみに叫ばずに体力を消耗しないことが大切です。
そのためには、近くにあるモノで音を鳴らし、生きていることを伝え続けます。
埋もれている人を発見した場合は救急に連絡した上で、崩れる瓦礫がないのであれば周りの人たちと一緒に救助しておきたい。
しかし、崩れそうな時や、クラッシュシンドロームが起こる条件を満たしている場合は声をかけながら救助隊を待ちましょう。
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