寒さを感じる時だけでなく、オシッコをした時にもブルッと身体が震えるあの感覚のことを「シバリング」といいます。
意識的に震えようと思ってなっているのではなく、勝手に震えてしまいますよね。
ではなぜ、ブルッと震えてしまうのでしょうか?
同じ震えでも、寒さとオシッコでの震えの原因はちょっと違うみたいなんですよね。
寒い時にブルッと震えるのはなぜ?
寒い時にブルッと震えるのは、下がった体温を正常な温度まで回復させるためということが分かっています。
体温は、脳の視床下部にある体温調節中枢によって管理されています。
脳には、正常な体温だと判断するセットポイントと呼ばれる基準があります。
このセットポイントよりも体温が低くなってしまうと、体温調節中枢が身体に命令して震えさせ、体温を上げようとするのです。
シバリングには
・非体温調節性シバリング
という2種類があり、寒さによるシバリングは体温調節性シバリングとなります。
プールから出てガタガタ小刻みに震えてしまうのも、体温の低下を防ぐためだと考えられています。
また、手術によって体温が低下し麻酔が切れた後にシバリングが起きることもあるといいます。
風邪になると悪寒を感じるのもシバリングの一種となります。
オシッコの時のシバリングは筋肉の誤作動!?
オシッコをした時にもブルッと身震いが起きますが、これもシバリングによるものなのです。
体内にある、温かいオシッコを放出することで体温が一時的に下がるために起こると考えられてきました。
しかし、よく考えてみるとオシッコの温度と体温ってほぼ同じはずですよね。
実は、オシッコを外に出しても体温に変化なんて起こらないんです。
オシッコをしたという情報が膀胱から脳に伝達されますが、その途中で筋肉にも情報が伝わってしまうことが考えられています。
間違った伝達が行われた結果、筋肉の誤作動が起きてブルッと震える、というのが有力となってます。
非体温調節性シバリング
体温調節とは別に正常な体温でもシバリングが起きる「非体温調節性シバリング」というものもあります。
筋肉の収縮と弛緩が繰り返される時に起きる無意識の運動のことで、誰にも起きる可能性がある症状です。
・不安
・疲労
・カフェインの摂取
・アルコールの禁断症状
・甲状腺が過剰に働く甲状腺機能亢進症
・刺激薬の使用
アルコールの依存症、刺激薬の使用による震えなどは、一部の人にしか関わりないかもしれません。
しかし、ストレスや不安、疲労からくる震えは、誰にも起こりうることなので注意しておきたいところです。
とはいえ、痛みが関与しているとされてはいるのですが、原因は不明なのが非体温調節性シバリングの特徴なんですよね。
治療が必要な場合もあるので、気になる方は診察を受けるようにしてくださいね。
まとめ
寒さによるシバリングは、体温調整のためだとされていますが、オシッコの場合は筋肉の誤作動だと考えられています。
シバリングには体温に関係なく起こるものもあり、痛みが原因であると言われています。
ストレスや、不安、疲労でも震えが起きることもあるので、日頃からストレスのかからない生活していきたいものですね。