2019年9月からオーストラリア東部で燃え続けている大規模な森林火災。
2020年1月16日から18日にかけて豪雨となり洪水も発生、今度は1月19日(日)に砂嵐が直撃、20日(月)に大粒の雹(ひょう)も降りました。
長引く干ばつにから相次ぐ異常気象は、パニック映画を思い起こさせます。
森林火災では、煙が本土の70パーセントを覆うほどとなり、今後は世界の気象にも異常をきたすのか気になところです。
オーストラリア森林火災についての記事はこちら↓
オーストラリア(豪)森林火災に雹(ひょう)と砂嵐発生!
2020年1月20日(月)、オーストラリの東岸に雷雨とゴルフボール大の巨大な雹(ひょう)が降りました。
首都のキャンベラでは、木が折れるなどの被害をもたらし、木や電線から離れるようにとの呼びかけも。
家のガラスや車にも直撃し、1,000世帯以上が停電になったとのこと。
一方で、観光地のブルーマウンテンズでは、手すりに触れていた16歳と24歳の男性が落雷により病院へ。
命に別状はないものの、あと1センチメートルほどズレていたら危なかったという。
また、森林火災が発生しているニューサウスウェールズ州では、内陸部を超巨大な砂嵐が直撃。
昼にもかかわらず周りは真っ暗となるほど全体に覆い被さったとされています。
学校の屋根が壊れるなどの被害があったものの怪我人は出なかったことが何よりです。
宇宙から見たら煙が国の70%を覆う
1月14日、国際宇宙ステーション(ISS)から、宇宙飛行士のクリスティーナ・コック氏が写真を公開。
上空400kmで活動する彼女は、オーストラリアを宇宙から撮った写真をツイッターに投稿。
Australia. Our hearts and thoughts are with you. pic.twitter.com/6D7AS4LaDe
— Christina H Koch (@Astro_Christina) 2020年1月14日
オーストラリアの70パーセントが煙で覆われているという。
さらに、NASAによると、1月8日には煙は地球を半周して、南米の空にも影響を与えているしています。
太陽の日差しは、もやがかかったものとなっているのだとか。
煙は地球を一周して、再びオーストラリアに戻ってくるとしています。
こちらは、気象衛星ひまわり8号が捉えたオーストラリア東部の煙です。
オーストラリア東部は激しい森林火災にみまわれ、緊急避難命令が各地に下されている深刻な状態のままです。
日本🇯🇵 の気象庁の衛星、ひまわり8号によってとらえられた映像からその森林火災や煙が広がる状況が見えます。 #森林火災 #Bushfires pic.twitter.com/lbKStCxXGz— Australia in Japan (@AustraliaInJPN) 2019年11月19日
温室効果ガスの発生からの気候変動も
大規模な森林火災では、温室効果ガスが大量に発生し大気中に放たれます。
世界の平均温度が産業革命以前よりも3度上がると森林火災が当たり前の世界となるとエクスター大学の地理学教授・リチャード・ベッツ氏は話す。
今のところ、世界平均で1.1度上昇ですが、オーストラリアでは1.4度上昇。
今、危険な状況となり得る将来への過程をリアルタイムで見ていることになる。
世界では、1月8日に世界気象機関(WMO)が過去10年の平均気温を更新したと発表されたばかり。
しかし、オーストラリアのスコット・モリソン首相は、石炭からの温室効果ガスの排出を制限しない方向でブレていない。
国民の3万人以上がシドニーでデモを行ったとされ、今後のオーストラリア政府の対応にも注目が集まります。
まとめ
オーストラリア東部の森林火災はまだまだ続いていますが、豪雨、雹(ひょう)、落雷、砂嵐と次から次へと異常気象が襲いかかっています。
「世界の終わり」とも言える状況に、今後もさらなる災害が起こることも考えられ根本的な改革が必要となってきています。
煙の移動はもはやオーストラリアだけの問題ではなくなり世界全体の問題に発展、どこで何が起きても不思議ではないのかもしれません。