2019年9月から猛威を振るい続けるオーストラリア東部で起きている大規模な森林火災。
4ヶ月経っても一向に消えない火災による大気汚染は、2020年1月14日(火)から開催された全豪オープンテニス予選で体調不良を訴える選手が出てしまっています。
しかし、1月17日(金)・18日(土)には大雨に見舞われ、一部の火災は鎮火。
はたして、全ての火災が収まり平穏な日々は訪れるのでしょうか?
オーストラリア(豪)豪雨は森林火災の救世主?
2020年1月17日~18日、オーストラリア東部の森林火災が起きている地域に激しい雨が降りました。
森林火災で深刻な被害となっているニューサウスウェールズ州では16日から降り、一連の雨で100ヶ所以上の火災は75ヶ所にまで減少したとされています。
さらに北にあるクイーンズランド州では、暴風雨により鉄砲水の被害も。
道路が閉鎖された地域もあり、火災とは別の混乱も生じているという。
森林火災を長引かせている要因として挙げられる一つは、近年における最長クラスの干ばつでした。
地域によってはこの2日間で降った雨量は、ここ10年の降水量を上回っているほどだったとのこと。
ニューサウスウェールズ州の南部やビクトリア州では、まだまだ火災の勢いは収まっていませんが、19日(日)、20日(月)にも大雨が降るとの予報が出ているので、さらに鎮火に向かっていくと予想されています。
オーストラリア森林火災についてはこちら↓
オーストラリア(豪)豪雨でコアラはずぶ濡れ
森林火災の地域から南に位置するシドニーでも、煙による大気汚染は深刻なものとなっています。
さらに、シドニーにあるオーストラリア爬虫類公園には、雨による濁流が襲いかかった。
公園ではコアラも飼育しているが、ずぶ濡れになりなんとか木に捕まって助かったものもいた。
飼育員が助け出し避難させ事なきを得ています。
また、公園内ではワニの飼育スペースの水位が上昇しワニが脱走する手前にまでなってしまう。
園長曰く、こんな洪水は15年間見たことがないとのこと。
オーストラリア(豪)豪雨で洪水や汚染も!?
数日続く雨により、火災の数は減っていくことに期待がかかっています。
一方で、新たな災害の可能性も危惧されているのです。
長年の干ばつにより、雨水が地盤に吸収されない可能性があるというのです。
さらに、水分を吸収してくれる植物が火災で壊滅してしまったことも影響してくる。
ビクトリア州の気象局では16日に77ミリメートルの雨量があったとされ、洪水も起きた場所があるという。
さらに、燃えた木が倒れ雨で流されてくれば汚れた水となって襲いかかってくる可能性も。
水路に溜まれば水が汚染されることも考えられるといいます。
火災が収まったとしても、二次、三次災害の危険性も高く、まだまだオーストラリア東部に日常が訪れるのは先になりそうです。
まとめ
オーストラリア東部の森林火災は、豪雨によって勢いは収まりまさに恵みの雨となっています。
煙による大気汚染は落ち着いたものの、今度は洪水の被害が拡大する可能性があります。
木の焼失によって山の地盤は緩んでいると思われ、土砂災害などの新たな被害にも注意しなければならない。