「スポットライト効果」という心理があるのを聞いたことがあるでしょうか?
アイドルやアーティストのようにスポットライトが自分にも当たっていると勘違いしてしまうものです。
いわゆる自意識過剰のようなものなのですが、感じていたりしていませんか?
なぜスポットライトを浴びているような感覚になってしまうのか、理由を知って今後の生活において気をつけていきましょう。
スポットライト効果|自意識過剰になる心理とは?
人というのは、集団のなかに入ると普段よりも注目を浴びているかのような気がしてしまうことがあります。
これを「スポットライト効果」といい、自意識過剰の心理が働いてしまっているのです。
有名なスポットライト効果の実験があるので紹介しておきましょう。
実験では、1人の人に派手なプリントTシャツを着てもらい、集団の中に入ってもらいます。
その後、派手なTシャツを来た人と、周りの集団の人に以下の質問をします。
「派手なTシャツに気がついた人はどれくらいいましたか?」
派手なTシャツを着た人が答えた人数と、周りの人が派手なTシャツに気づいたという割合を比較すると・・・。
Tシャツを着た本人の方が、倍以上も気が付いていたと答えているのです。
つまり、自分が思っているよりも半分の人しか気がついていないことになります。
実際は、あまり注目なんてされていませんし、わたしたちも普段は周りを気にしませんよね。
人は、誰でも自意識過剰の心理が潜んでいるということが分かる実験なのです。
自己標的バイアス|被害妄想にも注意
スポットライト効果は、時に精神的な苦痛を受けることになるので注意してください。
周りが自分の悪い噂や批判しているのではないかと気になってしまうことがあります。
これを「自己標的バイアス」といい、被害妄想に陥りやすい心理が起こってしまうのです。
実際には聞こえていないはずなのに、知り合いが自分の近くでヒソヒソ話をしていると気になって仕方がない。
自分の悪口を話しているのではないかと思ってしまうのです。
また、学校での授業や会社の会議などで、誰か意見はあるかとたずねられた時に、自分が当てられると思ってしまうのも自己標的バイアスが働いていることになります。
あまりにも気にしすぎてしまうと、被害妄想になり精神的にも落ちてしまいますし周りを信用できなくなってしまうので注意しなければいけません。
透明性の錯覚|相手に見透かされているのは勘違い
また、自分の思いや考えが、相手に見透かされていると思い込んでしまう心理のことを「透明性の錯覚」といいます。
例えば、自分が嘘をついていたとして、相手にバレているのではないかと思い込んでしまうなどですね。
緊張していて人前であがっていたとしても、周りの人から見たら「そつなくこなしていてすごいね」なんて予想外の褒め言葉を受けるなんてこともあるのではないでしょうか。
これも、自分が勝手に錯覚しているだけなんです。
スポットライト効果と同じように、自分が思っている以上に周りからしたら気にしていませんし、自分のことを過大評価しているというこなんですよね。
自分が自分のことを知っている情報と、他人が自分のことを知ってる情報では差があります。
しかし、自分が知っていることに対して、相手が知っているかどうかを判断することが難しいため、勝手に透明性の錯覚が起こってしまうのです。
つまり、自分中心で考えてしまっているんですよね。
透明性の錯覚の具体例
透明性の錯覚の具体例で有名なのは、恋愛においてでしょうね。
相手に対して、「なぜ分かってくれないのか?」と疑問に思うことってありませんか?
もう、こう思っている時点で透明性の錯覚が起こっています。
相手が自分のことを分かってくれていると勝手に思っているために、不満が出てきてしまいます。
あなたが思っている以上に、恋人は何でも知っているというわけではありません。
また、内緒にしておきたい秘密なんてのも、日常的な例でしょう。
内緒にしておかなければいけない相手と、たまたまその内容の話になった時、何とかしてごまかそうとします。
しかし、ずでにバレてしまっているんじゃないかとドキドキした経験があるのでは!?
気づかないうちに普段の生活でも透明性の錯覚が起こってしまっているので、一度、冷静になってみると軽減されるかもしれませんよ。
まとめ
人は、スポットライト効果によって、自意識過剰に陥りやすくなっています。
過剰に敏感になってしまうと被害妄想になる可能性もあり、それを「自己標的バイアス」といいます。
自分の考えや気持ちが、相手に伝わってしまっているんじゃないかと思う心理を「透明性の錯覚」といい、日常生活の中にも現れています。
周りは自分が思っている以上にそこまで気にしていません・・・あまりにも自意識過剰だと周りに良い印象を与えませんし注意してくださいね。