占いが載っている雑誌や新聞などの記事を見て、当たっていると思ったことってありますよね。
自分の性格や心理を言い当てられたと感じたら、占いは単に当てずっぽうで言っているものではないと思いますよね。
血液型、星座、生年月日・・・一時期は動物占いなんてのも流行りましたよね。
実は、占いはちゃんとしたカラクリがあって、誰もが当たっていると感じてしまうって言われているんですよ。
占いが当たるのはなぜ?誰にも当てはまることを言っているだけ?
占いが当たっているように感じるのは、ただ錯覚を起こしているだけだと言われています。
一般的な性格や特徴は、誰にでも当てはまりやすいですからね。
それを聞くと、あたかも自分が言い当てられたと思ってしまうのです。
・ユーモアに溢れている
・楽しいことが好き
・さみしがり屋
・傷つきやすい
・落ち込みやすい
・ロマンチスト
・現実的
・責任感が強い
・思い切りがよい
など、よくよく考えてみればそれほどたいしたことは言っていないのです。
このように、一般的な性格を表す内容を、自分の性格だと捉えててしまう心理のことを「バーナム効果」といいます。
バーナム効果の由来
バーナム効果は、1956年にアメリカの心理学者ポール・ミールが名付けたもので、名前の由来は興行師のフィニアス・テイラー・バーナムによるものです。
2017年の映画「グレイテスト・ショーマン」でヒュー・ジャックマンが演じた主人公ですね。
このバーナムの有名な言葉に「誰にでも当てはまる要点というものがある」といったものがあります。
詐欺に近い方法や心理的なトリックを用いながら人気を博していったバーナムにちなんで付けられたのでした。
また、アメリカの心理学者バートラム・フォアが同じような心理的な実験を行ったことから「フォアラー効果」とも呼ばれています。
フォアラー効果の実験
1948年、フォアは学生たちに心理検査を実施しました。
その全員に、心理検査の結果を伝えるのですが、その際に全て同じ内容にします。
・また、あなたは弱みを持っているときでも、それを普段は克服することができます。
・あなたは使われず生かしきれていない才能をかなり持っています。
・外見的には規律正しく自制的ですが、内心ではくよくよしたり不安になる傾向があります。
・正しい判断や正しい行動をしたのかどうか真剣な疑問を持つときがあります。
・あなたはある程度の変化や多様性を好み、制約や限界に直面したときには不満を抱きます。
・そのうえ、あなたは独自の考えを持っていることを誇りに思い、十分な根拠もない他人の意見を聞き入れることはありません。
・しかし、あなたは他人に自分のことをさらけ出しすぎるのも賢明でないことにも気付いています。
・あなたは外向的・社交的で愛想がよいときもありますが、その一方で内向的で用心深く遠慮がちなときもあります。
・あなたの願望にはやや非現実的な傾向のものもあります。
当てはまっているかどうか、0~5で評価をしてもったところ平均4.26だったといいます。
つまり、多くの人が同じ内容のものに対して、「自分を表している」ものだと思ったのでした。
さらには、権威のある人物が提唱すれば信じやすいという心理の「ミルグラムの法則」も関係してくるのです。
まとめ
占いが当たっていると感じるのは、「バーナム効果」によるもので、実はたいしたことは言っていないのが実情です。
人は、同じような願望を持っていて、同時に同じ悩みを持っているということの表れなのでしょう。
占いが正確なのかどうかは別として、人の気持ちが占いによって救われるのであればそれに越したことはありませんよね。