ビジネスや経営において、例え話としてと使われることがある「ゆでガエル理論」をご存じですか?
ゆっくりとした環境の変化に気がつかずにその環境に慣れてしまい、上昇志向がなくなって気づいた時には取り返しがつかない状態になっている・・・。
これは地球温暖化にも言えることで、毎年の変化には気づきにくいが、日々、深刻な状態へ変化していますよね。
つまり、環境の変化に気がつくことができなければ、極端な話、命も含めて終わりを告げることがあるかもしれないのです。
ゆでガエル理論とは?
ゆでガエル理論とは、人がゆるやかな変化に気づきにくいということを表現したもの。
以下の2つの環境でカエルがどんな反応をするのかという実験があります。
B.冷水に入れられたカエル→徐々に温度を上げていく
Aは、熱湯に入れた瞬間に飛び跳ねて、急いで脱出します。
Bは、温度の変化に気がつかずに、ゆでられてしまうというもの。
人でもお風呂に入った時に、最初熱くてもそのうち慣れてきて平気になってきますよね。
これを「順応」といい、刺激に対して鈍感になり慣れてしまうのです。
この話は、急激な変化には気づけるが、ちょっとずつ変化することには気づきにくく、取り返しのつかない結果を招くという例え話として使われています。
身近なところで言えば、毎日会っている人の変化は分かりにくくても、久しぶりに会えば変わったとすぐに分かるということなどが挙げられますね。
人間関係、恋愛、病気など、途中で気づけば回避できたと後悔した人も多いのではないでしょうか?
環境の変化に気がつかない会社・社員は終わる!
ゆでガエル理論は、ビジネスでの環境の変化によく使われます。
会社や組織において、今の状況に満足している社員はぬるま湯状態に陥ってしまいがちになってしまいます。
上を目指そうとか、変化をもたらしたいという気持ちが薄れてしまうというのです。
そうなると、他の同業者や業界全体が変化・進化していっていることに気がつけず、古い体質のまま取り残されてしまいます。
会社も社員も淘汰されていき生き残るのは至難の業でしょう。
回避するためには、誰かが変化に気がついた時にトップにも報告できる環境を作っておく必要があります。
そのためにも社員ひとりひとりが目標や意見を持ち、業界の流れや変化に対してアンテナを張っておくことが大切なのです。
赤信号、みんなで渡れば怖くない・・・こんな考えでいる間は、ゆでガエルになるしかないかもしれませんよ。
地球環境の変化に気がつかない愚かさ
さらに近年では、台風や強い長雨などの異常気象によって日本列島に大きな被害をもたらしていますよね。
もう何年も前から地球温暖化の問題が叫ばれ、温室効果ガスを出す製品をなくしたり、プラスチックをリサイクルしたりとしていますが、どれだけ効果があるのか。
対策をすることは大切ですが、そもそも気づくのが遅すぎですよね。
これは大変だ!という状況になってから動いても取り返しがつかない代表といえる問題でしょう。
環境問題は地球規模の話だけでなく、身近なところでもありますね。
ゴミもみんながポイ捨てしているから、誰かが片付けてくれるからといってその辺に捨ててしまってはいつまでもキレイにはなっていきません。
ジワジワと環境が汚染されていって、ピンチになってからようやく気づく。
東日本大震災の「想定外」や新型コロナウイルスの初期対応など、人はいつまでも教訓を活かせないでいる・・・なんと愚かなことなのか。
まとめ
「ゆでガエル理論」は、科学的に検証されたものではありませんが、ビジネスなどの例え話によく使われています。
急激な変化には気づけるが、少しずつの変化には気がつかず、気づいた時には取り返しのつかない状態になっている・・・これは人間にとっての永遠の課題でしょう。
世界中の人が同じ概念で考えたり動いたりすることは不可能なので、ゴミも捨てるし何でも燃やす・・・環境問題は地球が滅ぶまで続いていってしまうのでしょう。