ブラジルのアマゾンでは、森林破壊が進み深刻な状況となっています。
度々起こるアマゾンの森林火災は、2019年に大規模なものとなった。
さらに、森林伐採も行われ、過去11年で最悪なペースで進行しているという。
温室効果ガスである二酸化炭素を吸収する森林が減ってきていることもあり、地球温暖化を助長するものとして各国から批判を受けている。
森林破壊・アマゾンの森林火災
世界ではオーストラリアの大規模火災が注目されていましたが、ブラジルのアマゾンでも大規模な火災が起きています。
2019年1月以降、火災の数が一気に多くなったとされ、6月には2018年6月から88パーセント増加。
2019年8月にも、1年前と比べて85パーセント増えていると報告されています。
原因は自然乾燥と言われていますが、2019年が異常な気候だったわけではなく雨量も平年より若干少ないくらいとのこと。
2019年1月1日から大統領を務めるジャイール・ボルソナーロは森林開発を積極的に押し進めている。
大統領選を争ったフェルナンド・ハダットは、大統領の環境軽視や開発が火災の拡大につながっていると批判しています。
2019年は1月~8月21日までに7万5,000件発生し、1年前の4万件との差は歴然。
2002~2010年のルーラ大統領の時のほうが多かったと言われていますが、2010年以降で最も活発化している。
大統領の対応
ボルソナーロ大統領は、原因が森林伐採によるものと主張したブラジル国立宇宙研究局のリカルド・ガルヴァン所長を解任。
さらに、NGO団体の財源を削減したために、NGOが火を放っている可能性があると発言しています。
また、ボルソナーロ大統領は、2019年9月23日にニューヨークで開催された国連気候サミットで、アマゾンの森林火災は「詐欺」によってでっちあげられたとしている。
世界的に注目を浴びてしまっているのは、フランスのマクロン大統領による環境保護発言にあるとしています。
ノートルダム大聖堂の火災さえ避けられなかったのに、何を言えるのか・・・と非難。
ボルソナーロ大統領は「ブラジルのトランプ」と呼ばれ、発言には何かと批判がつきまとっています。
一方でトランプは、「アマゾンの火災に全力を尽くし、ブラジル人のために素晴らしい仕事をしている」と発信している。
アマゾンの森林伐採
ボルソナーロ大統領は、鉱業、林業、農業などで利用する目的で森林開発を推し進めています。
森林火災の拡大の原因と言われる森林伐採は、過去11年で最悪と言われる。
2018年8月~2019年7月における森林の消滅は、9,762平方キロメートル。
これは青森県の大きさと同じくらいだという。
前年から29.5パーセント以上とな失なわれ、2008年以降で一番高い消失率になっています。
アマゾンの森林は、大気中の酸素のうち20パーセントを補っていると言われているため、地球温暖化に繋がる可能性が高い。
このまま森林破壊が進めば、2050年にはアマゾンの40パーセントが失われると予測されている。
有名人の反応
森林火災には、各方面の有名人から批判的な意見が見受けられています。
NGO団体と協力して、森林火災に荷担しているとボルソナーロ大統領に批判されたレオナルド・ディカプリオ。
ボルソナーロ大統領は「アマゾンの放火に対し非政府組織へ金銭を提供した」とし、ディカプリオから支援金を得るためにNGOが放火していると言い放っている。
ディカプリオはインスタで言及し、資金提供を否定しています。
ほか、ジョコビッチ(テニス)、クリスチアーノ・ロナウド(サッカー)、ハミルトン(F1)、マドンナなどもSNSで取り上げている。
ドイツのサッカーチームであるドルトムントはチームとして発信。
芸能人ではローラやブルゾンちえみなどが反応しています。
https://www.instagram.com/p/B1cebeglado/?utm_source=ig_web_copy_link
世界の大物たちを含め、使用された写真は今回の森林火災と関係ないものだったことが分かり、ちょっとした炎上案件でもあるんですよね。
とはいえ、フォロワーが多い有名人が問題を提起することはとても重要なことでるのは間違いない。
まとめ
アマゾンの森林火災や伐採は、ボルソナーロ大統領が就任してから急激にペースを上げたとされています。
森林開発を政策に盛り込んでいるため森林破壊は、ますます進んでいくことは間違いないものに。
聞く耳を持たないボルソナーロ大統領、パリ協定を離脱したトランプ大統領・・・世界とのすれ違いはまだまだ続きそうだ。