2020年2月6日(木)、世界気象機関(WMO)が南極の最高気温18.3度を観測。
18.3度なんて日本でも暖かい気候となりますが、原因は何だったのでしょうか?
南極における最高気温を更新したかもしれないということですが、最低気温についても気になりますよね。
さらに、北極と比較した時にはどちらが寒いのかについてもお伝えします。
南極で過去最高気温18.3度を記録!
南極には日本をはじめ20ヶ国(夏のみ運営をあわせると30ヶ国以上)が基地を持っています。
冬(越冬)の基地の数は2017年時点で41ヶ所に及ぶ。
今回、過去最高気温18.3度を記録したのはアルゼンチンのエスペランサ観測基地。
南極半島の北端、南米大陸にも近い場所に位置しています。
今まで過去最高気温の記録だった17.5度は、2015年3月24日に同じエスペランサ観測基地で観測されていました。
原因として考えられるのは、フェーン現象が起きた可能性。
フェーン現象とは、気流が山に当たって風が山を越えることで、暖かくて乾いた空気が下降気流となって気温を上げる現象。
情報を確認する必要があるとのことですが、記録は間違いないだろうとのこと。
南極の気温上昇は、遠い局地の減少に留まらず、海面上昇の二次被害も世界的な問題となっているので今後の気温の変化にも注目していきたい。
南極の過去最低気温は何度?
南極における過去の最低気温はマイナス97.8度で、2018年に報告されています。
それまでは1983年7月21日に観測されマイナス89.2度、地表面温度は2010年8月10日にドームA付近で観測されたマイナス93.2度。
南極ではほとんどの地域で夏でも0度を超えず、非常に乾燥している。
降水量は平均で166ミリメートルで、降水量だけを考えると砂漠に分類されている。
南極点での最高はマイナス13度、最低はマイナス82度。
日本の昭和基地での最高は10度、最低はマイナス45.3度となっています。
ちなみに、マイナス40度レベルでは、立ち小便をしても凍る前に地面に達するため、漫画のように棒状に凍ることありません。
南極と北極とどっちが寒い?
寒い場所としてイメージされることが多い南極と北極。
大きな違いとしては、南極は大陸で、北極には大陸がないということ。
南極と北極とでは、南極のが寒い。
南極は、内陸の大部分が氷河で覆われ標高も高い。
北極は標高が低いため、南極の方が北極点付近よりも気温がさらに低いのです。
南極付近の冷たい空気と周囲の陸や海の暖かには空気には温度差があり、気圧差も大きくなる。
低気圧が発達すると、偏西風やジェット気流も発達し、南極と暖かい空気は強風帯で隔てられます。
海流も、南極を取り巻くように流れているため、暖かい海水が流れ込みにくく寒さが保たれているのです。
北極は、暖流の北大西洋海流が北極海に流れ込むことで寒さが維持されにくい。
まとめ
南極で、過去最高気温18.3度を記録、17.5度の記録を抜いた可能性が報告されました。
世界的な問題となっている温暖化や海面上昇など、今後も地球環境にどんな影響が出てしまうのか気になるところ。
全ての南極の氷がなくなったと想定すると海面が40~70センチメートルも上昇し、世界の多くの地域で水没することが考えられています。