空を見上げると、写真のような逆さの虹が見えることがあります。
これは「環天頂アーク」という現象なのですが、何だか幸せな気分になりませんか?
度々ツイッターにも投稿され、ツイートを見た人の多くが癒やしを感じていることでしょう。
では、環天頂アークのメカニズムや出現する条件とはどんなものなのか見ていきます。
環天頂アークのメカニズムや出現する条件
環天頂アークは、太陽から離れた上の方に現れる虹のような光の帯で、環天頂弧(かんてんちょうこ)、天頂環(てんちょうかん)、天頂弧(てんちょうこ)なんて呼ばれ方もされています。
虹が逆さに見えることから「逆さ虹」なんて呼ばれることも。
メカニズムとしては、大気中の氷晶に太陽光が屈折し、氷晶がプリズムの働きをすることで現れます。
条件には太陽の高度が重要で、出現する最高高度は32度になる。
・↑よりも太陽高度が高くても低くても、出現する位置はより高くなる
・太陽が水平線と同じ位置にいる場合は、環天頂アークは約58度に出現
・太陽高度が約32度の時に環天頂アークの位置は天頂の現れ、これより太陽高度が高いと現れない
と、まあややこしい条件となっていますね・・・。
↓のツイッターで分かりやすく図で示してくれているので、参考にさせていただきましょう。
今日見えた環天頂アークや幻日の概念図はこちら.太陽に対して見える位置が決まっているので,覚えておくと探しやすいです.幻日は手を伸ばして太陽からパーひとつぶん,環天頂アークや環水平アークはパーふたつぶん.いやー新年早々良いもの見れた. pic.twitter.com/PWpPxQbtnX
— 荒木健太郎 (@arakencloud) January 2, 2016
環水平アークとは?
珍しいものが撮れたので、この幸運を皆様に#あいろん写真部#環水平アーク pic.twitter.com/s5l4ZvOjz7
— 佐藤です。 (@yamanonaka1919) August 31, 2019
環水平アークの原理は環天頂アークと同じですが、2度屈折し、現れる位置は逆で太陽の下側に見える水平に近い虹のようなもの。
上空の大気中にある氷晶が、太陽光を屈折することで発生。
太陽から約46度離れたところに現れ、太陽高度が高くなければ(58度以上)見られません。
日本では、夏至(6月21日)を挟んだ半年間の期間に見ることが可能で、年に数回見ることができます。
水平弧や水平環とも呼ばれています。
それにしても、似たような現象がたくさんあり、覚えるのも一苦労ですよね。
名前よりも、見てどう感じるのかのほう大切だと思うので、不思議な空を見た時に名前を知りたかったら調べるくらいでいいと思いますよ。
幻日・ハロとの関係
氷雲で生まれる大気光象.
今日は各地でハロや環水平アーク,幻日環に出会われた方が多いようです.22度ハロや22度幻日,幻日環,環天頂アーク,上部タンジェントアーク,上部ラテラルアークなどなど,空の虹色と太陽との位置関係からその現象の名前を確認してみましょう.#雲を愛する技術 #雲の教室 pic.twitter.com/Z3H31cMIrN— 荒木健太郎 (@arakencloud) April 28, 2019
環天頂アークや環水平アークの他にも、関連する現象はたくさんあります。
なかでも、ツイッターなどでよく投稿されているのが、幻日とハロでしょうか。
幻日
太陽と同じ高度で、離れたところにも太陽の光が見える現象で、太陽から約22度離れた高度の位置に見える。
本日夕方、外旭川を運転中に見つけた幻日(げんじつ)
右側の虹のようなものが幻日で、左側にあるのが太陽
なかなか見られるものではないのでテンション上がりました^ ^#秋田#幻日#夕景#写真 pic.twitter.com/Aywir9noVE
— まきお (@makio_no_heya) January 22, 2020
ハロ
円光・暈(かさ)・光暈などとも呼ばれ、太陽を中心に円(半径22度)を描く光が現れる現象。円の外側に明るい部分が見え、外側になるにつれて暗くなるものを「内暈(ないうん・うちがさ)」や「22°ハロ」という。
荒谷山より月の内暈(ハロ)を望む。
気象用語勉強せんといかんわい。
本日の雲海は控えめ(ほぼない)じゃった~。好意で離陸場使わせてもろうとるけん皆でマナー守って気分よく!#荒谷山 #内暈 #ハロ pic.twitter.com/xZmlCLrMvk
— 仲枝 (@nakae_jya) December 15, 2019
まとめ
環天頂アーク、環水平アーク、幻日、ハロなど、空を見上げれば様々な現象が心を癒やしてくれます。
また、太陽の近くにある雲が彩り豊かになる彩雲も鮮やか、昔は吉兆とされていたんですよね。
今日の彩雲#イマソラ #空 #空が好き #彩雲 #空が好きな人と繋がりたい pic.twitter.com/fj7Uhyb8Y1
— spaceship_aqua (@spaceship_aqua) January 25, 2020
うつむきがちな時は、ちょっと空を見上げてみてはいかがでしょうか。
ささやかなハッピーを見つけることができるかもしれませんよ。