雲は、鮮やかな青い空に白く映える時もあれば、どんよりグレーな時もある。
写真に収めたり眺めたりと、その時の一瞬しかないはかなさが魅力でもありますよね。
ひつじ雲、うろこ雲、わた雲・・・様々な呼び名の雲がありますがちょっと分かりにくいことはありませんか?
ここでは、雲の種類を整理して、観測時に把握しやすいようにしてみたいと思います。
雲形10種類の分類は高さによって変わる
出典:気象庁 https://www.jma-net.go.jp/tsu/bosai_edu/cloud.html
雲は高さによって大きく3つに分かれます。
中層雲:2,000~7,000メートル以上
下層雲:地表付近~2,000メートル
さらに、細分化され10種類に分かれています。
中層雲:高積雲、高層雲、乱層雲
下層雲:層積雲、層雲、積雲、積乱雲
※積雲、積乱雲は、対流雲に分類される場合もあり、中層・上層に広がることもある
分かりやすく表にまとめてみると以下のようになりますが、それぞれ別名も覚えておくと理解しやすくなりますよ。
高さによる分類 | 雲の名前 | 別名 | |
---|---|---|---|
上層雲 | 5,000m以上 | 巻雲(絹雲) | すじ雲、はね雲、しらす雲 |
巻積雲(絹積雲) | うろこ雲、いわし雲、さば雲 | ||
巻層雲 | うす雲 | ||
中層雲 | 2,000~7,000m | 高積雲 | まだら雲、ひつじ雲、むら(叢)雲 |
高層雲 | おぼろ雲 | ||
乱層雲 | 雨雲、雪雲 | ||
下層雲 | 地表付近~2,000m | 層雲 | うね雲、まだら雲、くもり雲、むら雲 |
層積雲 | 霧雲 | ||
積雲 | わた雲 | ||
積乱雲 | 雷雲、入道雲 |
10種類の雲の特徴
では、それぞれ10種類の雲の特徴を見ていきましょう。
上層雲、中層雲、下層雲に分けて紹介していきます。
上層雲:巻雲、巻積雲、巻層雲
巻雲
別名:すじ雲、はね雲、しらす雲
特徴:繊維状の細い雲が散らばった形の白い雲。絹のような光沢があり、輪郭がはっきりしている。
出典:気象庁
巻積雲
別名:うろこ雲、いわし雲、さば雲
特徴:陰影のない白い雲で、小さな雲の固まりが多く群がっている。さざ波状に規則的に並んでいることもある。
出典:気象庁
巻層雲
別名:うす雲
特徴:白いベールに包まれたような薄く陰影のない雲で、広い範囲を覆うこともある。
出典:気象庁
中層雲:高積雲、高層雲、乱層雲
高積雲
別名:まだら雲、ひつじ雲、むら(叢)雲
特徴:小さな雲の塊が群れとなり、斑点や帯状となる。ほとんどが白い雲で、グレーの陰影を持つことも。
出典:気象庁
高層雲
別名:おぼろ雲
特徴:グレーのベール状や層状の雲で、広い範囲を覆うことが多い。
出典:気象庁
乱層雲
別名:雨雲、雪雲
特徴:空全体をグレーの厚い雲が空全体を覆い、むらがあまりない。雨を降らせることが多く、一般的に雨雲と呼ばれている。
出典:気象庁
下層雲:層積雲、層雲、積雲、積乱雲
層積雲
別名:うね雲、まだら雲、くもり雲、むら雲
特徴:白やグレーの雲で、大きな塊となって群がっている。くもりにはなるが、雨を降らす雲ではない。
出典:気象庁
層雲
別名:霧雲
特徴:白やグレーの層状・霧状の雲。最も低い位置に発生し、ちぎれて独特な形になることもある。
出典:気象庁
積雲
別名:わた雲
特徴:もこもこした綿のような雲で、晴れた日に発生することが多い。上に向かって成長するが、横や下には成長せず、太陽が当たると陰影がくっきりとなる。
出典:気象庁
積乱雲
別名:雷雲、入道雲
特徴:強い上昇気流によって上に発達し、雲の中で最大級を誇る。雲の底から上部まで12,000メートルになることもあり、夏によく現れることでも有名。
出典:気象庁
細分化された雲の種類
その他、さらに細分化された雲について紹介します。
ただし、写真は載せませんのでご了承ください。
巻雲
・毛状雲・・・毛や繊維のような細いすじ状ですじの先が真っ直ぐになっている
・鉤状雲・・・毛や繊維のような細いすじ状ですじの先が鉤(かぎ)のように曲がっている
・濃密雲・・・雲が濃く広がり、輪郭は薄い筋状になる
・搭状雲・・・塔や柱のように垂直に立ち上がった形となる
・房状雲・・・細いすじ状の雲で先端が丸くなっている
・もつれ雲・・・すじ状の巻雲が絡み合ってもつれたように見える
・放射状雲・・・平行に並んでいる細長い帯状の雲が、遠近法によって放射状に並んで見える
・肋骨雲・・・太い帯状の雲を中心にして、側面に毛のような雲が伸びている
・二重雲・・・同じ種類の雲が同時に二層以上に重なる
・乳房雲・・・雲の底からコブ状の雲が数多く垂れ下がる
巻積雲
・層状雲・・・雲同士の隙間がなくなり、層雲のように全天を覆う
・レンズ雲・・・凸レンズのような形、富士山のかさ雲もレンズ雲の一種
・塔状雲・・・塔や柱のように垂直に立ち上がった形となる
・房状雲・・・雲の一つ一つの塊が丸くなっている
・波状雲・・・広範囲に広がっている雲のなかに、波のような模様ができる
・蜂の巣状雲・・・ある程度規則的に並んだ丸い穴が、薄い雲に開いていて蜂の巣のように見える
・尾流雲・・・雲の下から白い霧のようなものが垂れ下がって見える
・乳房雲・・・雲の底からコブ状の雲が数多く垂れ下がる
巻層雲
・毛状雲・・・毛や繊維のような細いすじ状ですじの先が真っ直ぐになっている
・霧状雲・・・雲とそれ以外の境がはっきりとしていない、輪郭がぼやけた雲
・二重雲・・・同じ種類の雲が同時に二層以上に重なる
・波状雲・・・広範囲に広がっている雲のなかに、波のような模様ができる
高積雲
・層状雲・・・雲同士の隙間がなくなり、層雲のように全天を覆う
・レンズ雲・・・凸レンズのような形、富士山のかさ雲もレンズ雲の一種
・塔状雲・・・塔や柱のように垂直に立ち上がった形となる
・房状雲・・・雲の一つ一つの塊が丸くなっている
・半透明雲・・・空を覆っていても、太陽や月の位置が分かる程度の厚さ
・隙間雲・・・広範囲で空を覆っているが、空が透けて見える隙間が空いているまだら模様の雲
・不透明雲・・・空を覆い、太陽や月の位置も分からないほど厚さがある
・二重雲・・・同じ種類の雲が同時に二層以上に重なる
・波状雲・・・広範囲に広がっている雲のなかに、波のような模様ができる
・放射状雲・・・平行に並んでいる細長い帯状の雲が、遠近法によって放射状に並んで見える
・蜂の巣状雲・・・ある程度規則的に並んだ丸い穴が、薄い雲に開いていて蜂の巣のように見える
・尾流雲・・・雲の下から白い霧のようなものが垂れ下がって見える
・乳房雲・・・雲の底からコブ状の雲が数多く垂れ下がる
高層雲
・半透明雲・・・空を覆っていても、太陽や月の位置が分かる程度の厚さ
・不透明雲・・・空を覆い、太陽や月の位置も分からないほど厚さがある
・二重雲・・・同じ種類の雲が同時に二層以上に重なる
・波状雲・・・広範囲に広がっている雲のなかに、波のような模様ができる
・放射状雲・・・平行に並んでいる細長い帯状の雲が、遠近法によって放射状に並んで見える
・尾流雲・・・雲の下から白い霧のようなものが垂れ下がって見える
・降水雲・・・雲の下からすじ状や柱状の白い霧のようなものが垂れ下がって見え、雲の先端が地上に達している
・ちぎれ雲・・・引きちぎられたような形をした雲
・乳房雲・・・雲の底からコブ状の雲が数多く垂れ下がる
乱層雲
・降水雲・・・雲の下からすじ状や柱状の白い霧のようなものが垂れ下がって見え、雲の先端が地上に達している
・尾流雲・・・雲の下から白い霧のようなものが垂れ下がって見える
・ちぎれ雲・・・引きちぎられたような形をした雲
層積雲
・層状雲・・・雲同士の隙間がなくなり、層雲のように全天を覆う
・レンズ雲・・・凸レンズのような形、富士山のかさ雲もレンズ雲の一種
・塔状雲・・・塔や柱のように垂直に立ち上がった形となる
・半透明雲・・・空を覆っていても、太陽や月の位置が分かる程度の厚さ
・隙間雲・・・広範囲で空を覆っているが、空が透けて見える隙間が空いているまだら模様の雲
・不透明雲・・・空を覆い、太陽や月の位置も分からないほど厚さがある
・二重雲・・・同じ種類の雲が同時に二層以上に重なる
・波状雲・・・広範囲に広がっている雲のなかに、波のような模様ができる
・放射状雲・・・平行に並んでいる細長い帯状の雲が、遠近法によって放射状に並んで見える
・蜂の巣状雲・・・ある程度規則的に並んだ丸い穴が、薄い雲に開いていて蜂の巣のように見える
・乳房雲・・・雲の底からコブ状の雲が数多く垂れ下がる
・尾流雲・・・雲の下から白い霧のようなものが垂れ下がって見える
・降水雲・・・雲の下からすじ状や柱状の白い霧のようなものが垂れ下がって見え、雲の先端が地上に達している
層雲
・霧状雲・・・雲とそれ以外の境がはっきりとしていない、輪郭がぼやけた雲
・断片雲・・・雲が崩れたりちぎれたりした断片の雲で、雨や雪の直後に現れやすい
・不透明雲・・・空を覆い、太陽や月の位置も分からないほど厚さがある
・半透明雲・・・空を覆っていても、太陽や月の位置が分かる程度の厚さ
・波状雲・・・広範囲に広がっている雲のなかに、波のような模様ができる
・降水雲・・・雲の下からすじ状や柱状の白い霧のようなものが垂れ下がって見え、雲の先端が地上に達している
積雲
・扁平雲・・・雲のてっぺんが平らな雲
・並雲・・・扁平雲の進化版で、雲のてっぺんが盛り上がって成長。シュークリーム型とも呼ばれる
・雄大雲・・・並雲の進化版で、雲のてっぺんが盛り上がり雲底からの高さがかなり高くなる
・断片雲・・・雲が崩れたりちぎれたりした断片の雲で、雨や雪の直後に現れやすい
・放射状雲・・・平行に並んでいる細長い帯状の雲が、遠近法によって放射状に並んで見える
・頭巾雲・・・雲のてっぺんの上部に水平に広がる雲で、帽子をかぶったように見える
・ベール雲・・・雲のてっぺんの上部に水平に薄く広がる雲
・尾流雲・・・雲の下から白い霧のようなものが垂れ下がって見える
・降水雲・・・雲の下からすじ状や柱状の白い霧のようなものが垂れ下がって見え、雲の先端が地上に達している
・アーチ雲・・・積乱雲や積雲の下にできるアーチ状の形をした雲
・ちぎれ雲・・・引きちぎられたような形をした雲
・漏斗雲・・・竜巻によって発生する細長い雲で、雲の底から地上に向かって伸びる。見た目も竜巻のよう
積乱雲
・無毛雲・・・雲頂が丸く、毛羽だった雲が付いていない
・多毛雲・・・雲頂が乱れ、毛羽だった雲が付いている
・降水雲・・・雲の下からすじ状や柱状の白い霧のようなものが垂れ下がって見え、雲の先端が地上に達している
・尾流雲・・・雲の下から白い霧のようなものが垂れ下がって見える
・ちぎれ雲・・・引きちぎられたような形をした雲
・かなとこ雲・・・頂上部分が平らに広がった積乱雲
・乳房雲・・・雲の底からコブ状の雲が数多く垂れ下がる
・頭巾雲・・・雲のてっぺんの上部に水平に広がる雲で、帽子をかぶったように見える
・ベール雲・・・雲のてっぺんの上部に水平に薄く広がる雲
・アーチ雲・・・積乱雲や積雲の下にできるアーチ状の形をした雲
・漏斗雲・・・竜巻によって発生する細長い雲で、雲の底から地上に向かって伸びる。見た目も竜巻のよう
番外:彩雲
彩雲・・・太陽近くを通った雲が赤や緑など鮮やかに彩られる現象で、瑞雲(ずいうん)、慶雲(けいうん)、景雲(けいうん)、紫雲(しうん)ともいう。
古くから、見ると吉兆をもたらすと言われている幸福の雲です。
しかし、実際のところはレアな特別なものではなくありふれた現象となっています。
雲に含まれる水滴に光が当たり、光の波長によって回折の度合いが異なるため色が分離され鮮やかに映し出される。
地震雲の一種にも上げられるが、地震雲は今の科学では証明できないため関連性は認めらていません。
まとめ
様々な雲の種類についてまとめてみましたが、なんとなく把握できたのではないでしょうか?
これで、空を見上げたときに「○○雲だ」と認識できるかもしれませんね。
まずは、とりあえず基本の10種類を覚えておきたいですね。
中層雲:高積雲、高層雲、乱層雲
下層雲:層積雲、層雲、積雲、積乱雲