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2020年1月24日(金)、アフリカ東部のエチオピアやソマリア、ケニアなどで大量のバッタが発生したと、国連食糧農業機関(FAO)が発表してから1ヶ月で被害は甚大なものとなってきました。
ネット上ではいよいよ中国に侵入してくるのではないかと話題となっています。
中国と言えば、新型コロナウイルスの影響も心配される中心の国。
そこへきて「蝗害」となれば、農産物にも被害をもたらすことになってしまいますが、はたしてどうなのでしょうか・・・。
「蝗害」どこまで広がっているのか?
サバクトビバッタが東アフリカを中心に大発生し、農作物を食い荒らしています。
ケニアでは1,000億、2,000億匹ともいわれるバッタが穀物を襲い、ソマリアでは農作物が壊滅状態に。
総数は4,000億匹とも。
ケニアでは、もう何も残っていないほどの被害となり食糧不足の危機が各国で脅威となっています。
今回の「蝗害」は2018年5月と10月にアラビア半島にサイクロンが上陸し、生息地の半砂漠地帯が潤ったためだといいます。
エサが増えたために群れが大きくなり2019年の冬頃、増殖・移動を繰り返しているとのこと。
さらに、2019年10月~12月にも豪雨となり、エサが豊富になったことでバッタが飛来。
2019年
1月:スーダン、エリトリアから紅海を渡る
2月:イエメン、サウジアラビア、イラン
3月:パキスタン南西部
6月:パキスタン中部、北部
2020年
1月:エチオピア、ソマリア、ケニアで大量発生
2月:南スーダン、ウガンダ、タンザニアに移動
現在は東アフリカを中心に猛威を振るっていますが、6月には500倍になるとの予想されています。
中央・西アフリカにも徐々に範囲を広げ、さらなる驚異の可能性も。
中国にサバクトビバッタは侵入するのか?
ネット上では中国にサバクトビバッタが侵入するのではないかと心配の声が多く見られます。
春先にバッタが発生する可能性が高いのは以下のルート。
インド
ネパール
ミャンマー
チベット南部
雲南省西部
しかし、中国との国境にはチベット山脈が立ちはだかっているため、乗り越える可能性は低いとされています。
雲南省西部は、ネパールやミャンマーと接しているため入ってくる可能性はあるが、危害をもたらすほどではないとしています。
「十の災い」に似てるという意見も
2月15日付のアメリカ誌「ナショナル・ジオグラフィック」のでは、今回の蝗害は聖書「出エジプト記」に書かれている「十の災い(とおのわざわい)」似ているとしています。
①ナイル川の水を血に変える
②蛙を放つ
③ぶよを放つ
④虻を放つ
⑤家畜に疫病を流行らせる
⑥腫れ物を生じさせる
⑦雹を降らせる
⑧蝗を放つ
⑨暗闇でエジプトを覆う
⑩長子を全て撃つ
十の災いは、古代エジプトで奴隷だったイスラエル人救出のために、神(モーセ)によってもたらされた十種類の災害のこと。
まったくもって関係ありませんね。
十の災いに関しては、よくよく考えてみれば実際に起こりうるものばかりなので、偶然の自然災害や人災として説明できる可能性もあります。
①赤潮!?
②魚の腐敗により、川に住めなくなり地上に大量発生!?
③④川の汚染により影響があった可能性!?
⑤ぶよが媒体となるウイルスによるもの!?
⑥汚染された環境でサバシエと呼ばれるバクテリアの発生!?
⑦異常気象!?
⑧雹が降るのであれば雨も降り、土が潤っていれば発生する!?
⑨砂嵐により暗くなる!?
⑩雹によって湿っていればカビが発生しやすいため子供は命を落としてしまう・・・!?
まとめ
サバクトビバッタの被害は、東アフリカに食糧不足の危機をもたらしています。
中国への侵入の噂もありますが、専門家たちもその可能性は少ないとしています。
いつになったら収束するのか、今後の動向にも注目しておきたい。