日本でもハロウィンのイベントは定番となってきましたが、どうも全国民に受け入れられているとは言いがたいのも事実でしょう。
渋谷でのバカ騒ぎは毎年話題となっていますが、あれはただ騒ぎたいだけという謎文化ですからね。
企業にとってもハロウィン商戦は稼ぎ時なのでしょうが、そもそもなぜカボチャなのかということをどれだけの人が知っているのでしょうか。
ここでは、カボチャになった理由はなぜなのか、ハロウィンの食文化にスポットを当てて紹介していきます。
ハロウィンでカボチャを使われるようにになった理由はなぜ?
ハロウィンといったら、カボチャをくり抜いて作る「ジャック・オー・ランタン」ですよね。
10月31日の夜にランタンに火を灯して魔女やお化けに仮装した子供たちが近所の家を訪れて「トリック・オア・トリート」と唱えるのが本来の形。
悪い精霊や魔女から身を守るために仮装し、たき火が魔除けを意味していたのです。
ハロウィンの発祥はアイルランドやスコットランドですが、後にアメリカ大陸が発見されアイルランド人が移民として移り住むことになりました。
アメリカでは生産が多かったために、ランタンとしてカボチャを利用することが定番に。
以降、良い霊を呼び寄せて、悪霊を遠ざける効果があるものとして一般的なものとなっていったのでした。
カボチャを顔の形にするのは、あの世に行けなかった霊が憑依したという説もあります。
カボチャの前はカブだった!?
2018年10月31日#ルタバガ (rutabaga)
アブラナ科の野菜【画像左】。
カブに似るが別種。#ハロウィン (10月31日)の #ジャック・オー・ランタン はカブやルタバガで作るものだった【画像右上】。
のちにアメリカに移民したアイルランド人がカボチャで作るようになった【画像右下】。∈Wikipedia pic.twitter.com/9qyyl1lpQD— ねこあつめ今日のあいことば (@nekoaikoto) 2018年10月30日
アメリカではカボチャの文化が広がりを見せていきましたが、もともとはルタバガという野菜をくりぬいて使用されていました。
写真を見てもわかる通り、明らかにカボチャの方が雰囲気が出ていますよね。
ルタバガは色がついてないというのもありますが、より昔の宗教や言い伝えの色が濃い印象ですし。
ルタバガはカブに似ていますが別の種で、セイヨウアブラナの変種とされています。
カブハボタン、スウィード、スウェーデンカブとも呼ばれ、日本では西洋カブと言われることも。
原産地はスウェーデンですが、やがてスコットランドに入り、イギリス各地やアメリカへ。
正確にはカブではありませんが、スコットランドでカブといったらルタバガのことを指すとのこと。
ちなみに、日本にも明治時代の初めのころに北海道に入ってきましたが、日本のカブに比べておいしくなかったこともあり食用としては広がりませんでした。
現在でもスコットランドではルタバガを使っているのだとか。
ハロウィンの食文化やリンゴ食い競争をする理由
ハロウィンの余興として行われるものとして「ダック・アップル」があります。
ダック・アップルはアップル・ボビングとも呼ばれ、水を入れた大きなたらいの中にリンゴを浮かべて口だけで咥えるリンゴ食い競争のこと。
かつてローマ人は11月1日頃にリンゴをシンボルとした果実・果樹・果樹園の女神・ポーモーナをたたえる祭りを行っていたといいます。
それがダック・アップルが行われることになった理由なのだとか。
また、ハロウィンのイメージカラーであるオレンジはポーモーナによるものということも言われています。
ハロウィン独特の食文化として他にも
・皿に盛った干しブドウにブランデーをかけて火をつけ、そこから干しブドウを取る「スナップ・ドラゴン」
・ハロウィンをイメージしたケーキ
などなど。
ちなみに「小麦粉切り」「スナップ・ドラゴン」は、アガサ・クリスティ著の「ハロウィーン・パーティ」で紹介されたもの。
日本ではハロウィンの時期にコンビニやスーパーで多くの商品が出ますが、キリスト教を意識したイベントではなくただの商業的な作戦でしかありません。
まとめ
ハロウィンでカボチャを使用する理由は、アメリカではカボチャが手に入りやすかったからです。
アメリカ大陸が発見される前のスコットランドなどでは、カブに似た野菜ルタバガが使われていました。
渋谷で騒ぐ謎文化に参加する人は、ただただ迷惑を掛けに行っているということを忘れずに。