※イメージ
現地時間2020年3月3日(火)2時頃、アメリカのテネシー州で竜巻が発生。
アメリカでは、民主党の大統領候補を決める「スーパーチューズデー」当日で、投票所も15ヶ所で被害を受けたとされています。
竜巻による被害や強さはどれほどのものだったのでしょうか。
また、なぜアメリカでは竜巻(トルネード)が多く発生するのかについてもお伝えします。
【テネシー州竜巻】都市部を直撃したトルネードの被害は?
アメリカ・テネシー州での竜巻の被害は、少なくても25人が犠牲になったと報じられています。
一つだけではなく、複数の竜巻が発生し、数々の建物が破壊されてしまっているのです。
DEVASTATING DAMAGE: Drone video shows storm damage in Mount Juliet, Tennessee, which is near Nashville. Numerous fatalities have been reported. pic.twitter.com/GmjMinHqPz
— WESH 2 News (@WESH) March 3, 2020
STORM DAMAGE: Cars piled up, hangars and airplanes destroyed at the John C. Tune airport. Officials estimate the damage to be in the millions. https://t.co/n5uMrp8dYX #NashvilleTornado pic.twitter.com/09DBLIESok
— WKRN (@WKRN) March 3, 2020
多数の行方不明者も出ている模様で、犠牲者数はさらに増える可能性が高い状況となっています。
18人の犠牲が確認されているパットナム郡では、道路に犠牲者が転がっているという光景もあったとされています。
また、同州のナッシュビルでは少なくとも2人の犠牲者も。
空港では飛行機同士がぶつかり、車もメチャクチャな状態となっています。
トルネードの風速は?
今回テネシー州を襲ったトルネードは、少なくても4つ発生したとされています。
竜巻の強さを表すものとして「改良藤田スケール」というものが使用されていますが、レベルとしてはEF0~EF5の6段階のうち2と3にあたるとのこと。
改良藤田スケールなど、竜巻の強さに関してはこちらで詳しく解説しています↓
EF0:29~37m/s
EF1:38~49m/s
EF2:50~61m/s
EF3:62~74m/s
EF4:75~89m/s
EF5:90m/s以上
つまり、最大で74m/s(秒速)の強さの竜巻が街を襲ったと思われます。
また、発生した時間は寝ている人が多かったこともあり、避難が遅れた可能性もあります。
竜巻は、空気が温められ上昇気流となって発生するとされています。
通常は、空気が冷やされる夜よりも昼間の方が発生確率は高いものですが、気温が高いままの状態でれあれば夜に発生してしまうこともあるのです。
竜巻はなぜアメリカで多く発生するの?
なぜ、アメリカで発生する竜巻が多いのか。
日本でも時々発生し、年間では20回程度となっています。
それに比べてアメリカでは、年間に約1,000回も発生していて、世界の竜巻の8割がアメリカで発生しているという文献もあるといいます。
なぜアメリカが多いイメージがあるのかというのは、発生する数に対して威力があるものの割合が多いからなのです。
しかし、現代の科学をもってしても、なぜアメリカの竜巻の勢力が強くなるのかは解明されていません。
もちろんアメリカや日本だけでなく、発生している地域は他にたくさんあります。
・フィリピン
・東アジア
・ニュージーランド
・オーストラリア西部・東部
・カナダ南部
・メキシコ北部
・南アメリカ東部
・ヨーロッパ
・南部アフリカ
など
おおまかな共通点として、中緯度の温帯地方が中心に発生数が多くなっています。
暖気と寒気の衝突する前線により対流性降雨(夕立、スコールなど)が多く、低気圧と高気圧が交互に通過したりジェット気流が発生したりすることが原因とされています。
竜巻発生のメカニズム
竜巻は、発達した積乱雲で上昇気流を伴った高速の渦が発生し、地上まで伸びたものと言われている。
強い竜巻は、スーパーセルと呼ばれる積乱雲や積雲によって発生します。
スーパーセルの中心部と周辺部では上昇気流と下降気流の場所があり、下降気流の場所では豪雨が降る。
下降気流域では、雨が地上や大気中で蒸発する際に、大気の下層を冷やす働きがあります。
さらに、自分の重さで大気を押し上げ、下降気流がパワーアップしてしまう。
そうなると、霰(あられ)や雹(ひょう)が降ることもあり、強烈なダウンバーストが発生することもある。
上昇気流域では、下層の冷たくなった空気に乗っかろうとする暖かい空気によって上昇気流が発生。
冷たく重い下降気流とは反対に、暖かく軽い上昇気流は気圧が下がり、低気圧のように渦巻き始める。
このような小規模の低気圧は、メソサイクロンと呼ばれ、周囲の空気は回転する。
遠心力により渦の外側に空気が引っ張られ、中心の気圧は下がり、さらに周囲の空気を巻き込んで成長するのです。
しかし、竜巻のメカニズムの全てが解明できていないとのこと。
まとめ
テネシー州での竜巻被害はスーパーチューズデーを直撃しましたが、選挙戦の話題が大きいために日本ではあまり話題に取り上げられていないニュースとなっています。
まだまだ今後、犠牲者や行方不明者の数は増えていくと思われ、さらなる続報が待たれます。
瓦礫を撤去する前に雨が降れば、衛生面でも悪影響をもたらす可能性があり、二次災害にも注意したいところでしょう。
日本では、これほどの大きな竜巻による被害は起きませんが、地震や気象災害は起こりますし、改めて「どこで何が起きるか分からない」ということを肝に銘じておきたいところです。
→「持つ・背負う・転がす」3つのスタイル・防水仕様
・オリジナル防災バッグ OTE(On The Exit)【ミヤビワークス】
→玄関のドアにくっつける新しい収納方法を実現
・防災・避難35点セット【セーフティプラス】
→26種類35点の定番セット・女性や高齢者でも持ち運びやすい設計
・SHELTERシリーズ【LA・PITA】
→国内最大級の防災グッズメーカー防災リュック・Amazonや楽天では常に上位の人気商品
・防災士厳選の防災グッズ43点セット【ディフェンドフューチャー】
→防災士が被災者の声を元に形にした防災用品ブランドの人気商品
»【防災グッズ】持ち出しリュックセットに最低限用意しておくべき中身一覧リスト
»【防災グッズ】家の備蓄セット(自宅避難用)に絶対に必要なもの一覧リスト
»【防災グッズ】普段持ち歩くバッグの中に必ず入れておきたいもの一覧リスト
»【防災グッズ】職場にも備えておきたいもの一覧リストを紹介!
»【防災】災害で生き残るには72時間が勝負!避難行動シーン別まとめ