春が近づくと心もウキウキしてくることかと思いますが、厄介なのは花粉症ですよね。
目のかゆみや鼻水・鼻づまり・くしゃみ・・・思い出すだけでも憂鬱になってきちゃいます。
症状が重い方は風邪のような頭痛に襲われたり、思考も鈍くなったりと日常生活にも影響を与えかねません。
そんな方に明るいニュース!?近い将来、花粉症が治るかもしれないという研究が進んでいるんです!
花粉症が治るって本当!?
花粉症は、スギ・ヒノキ・ブタクサなどの花粉が原因となって起こるアレルギーの一種で、身体に様々な症状をもたらしてしまいます。
日本人の4人に1人が花粉症だといわれているだけあって、春は電車や街中でマスクやメガネ姿が目につきますよね。
簡単にメカニズムを説明すると、花粉が目や鼻から体内に入ってくると身体が異物と判断してしまうと起こります。
そういった場合には花粉を排除しようとして、リンパ球が抗体をつくり過ぎて炎症を起こし、鼻水やくしゃみなどの症状として表れてしまうのです。
つまり、花粉症になっている方というのは、花粉をウイルスのような異物と勘違いしながらも頑張ってもらっていたのです。
そこはおとなしくしていてもらって構わないから!とツッコミたい気持ちは抑えつつ・・・。
そんなやっかいな花粉症ですが、制御性T細胞という細胞の働きによって治るかもしれないというんです!
制御性T細胞って何?
リンパ球の一種であるT細胞の種類は大きく分けると3つで、1つは体内に入ってきたウイルスを破壊するキラーT細胞。
もう1つが、異物の情報を受け取ると免疫を高める物質を作り、他の細胞に司令を出す役割のヘルパーT細胞。
キラーT細胞が過剰な攻撃をしないように抑えたり、反応を終了させるように促したりする役目の制御性T細胞があります。
マウスによる実験では、制御性T細胞を一度取り出し、外部で増やしてから体内に戻すと皮膚の炎症が緩和されたといいます。
制御性T細胞を利用した薬が完成すれば、花粉症だけでなくアトピーや自己免疫疾患など多くの病気に応用が可能のようです。
この話題はテレビでも度々取り扱われていますが、多くの患者さんたちに希望を与えるニュースだったことは間違いないでしょう。
ちなみにガンの分野でも制御性T細胞は研究されている段階で、将来は当たり前の治療法になってくれていることが期待されています。
制御性T細胞の薬はいつから実用化するの?
アレルギーは医学が進んだ今も完治させるための治療法はなく、多くの方が悩んでいることかと思います。
制御性T細胞を発見した大阪大学の坂口志文特任教授曰く、花粉症の場合だとシーズン前に制御性T細胞の薬を飲めば翌年からは花粉の影響は受けないだろうといいます。
他にも気管支ぜんそく・じんましん・アトピー性皮膚炎など、アレルギーをはじめ多くの病気にも効果があれば夢のような医療になりますよね。
アメリカではすでに人間での臨床実験が行われてるいとのことで、5年後くらいには実用可能になっているだろうと坂口特任教授は話されていました。
取材したテレ朝の玉川徹さんも言っていましたが、もしも実用化されたら間違いなくノーベル賞を受賞するのではないでしょうか。
まとめ
花粉症をはじめとするアレルギーの症状は根本的な治療法は確立されていないものの、制御性T細胞を増やしてあげることで治る可能性が出てきました。
もし、重い疾患や病気も治るのであれば、何よりも先にそちらの特効薬が完成してもらいたいものですね。
花粉症の基本については、↓の記事を参考にしてみてください。