世界に火山は無数にありますが、噴火すれば地球規模で大災害となる火山があるのをご存じでしょうか?
それこそがアメリカにあるイエローストーン火山。
観光地としても有名な国立公園ですが、数百ヶ所で熱水を吹き上げているんです。
2014年には1900回もの地震が観測されているイエローストーン火山、もし爆発したらどうなってしまうのでしょうか?
イエローストーンの場所
イエローストーン火山は、アメリカのアイダホ州、モンタナ州、ワイオミング州にまたがるイエローストーン国立公園にあります。
北アメリカプレートにあり、南西は地震が発生しやすい地域(赤い点は地震発生場所)となっています。
北アメリカプレートは年に4cm南西に移動し、南西方向には多くの噴火口跡も存在しています。
出典:気象庁 https://www.data.jma.go.jp/svd/eqev/data/jishin/about_eq.html
1890年から、間欠泉や温泉によって大やけどを負い、なくなってしまう人が22人は確認されているんですよね。
アメリカ最大(世界でも3番目の規模)の間欠泉の「グランド・プリズマティック・スプリング」が有名です。
水の周りに見られる色彩は、バクテリアによるもので季節によって夏はオレンジや赤、冬は濃い緑に変化。
ちなみに、イエローストーン国立公園は、スターウォーズに出てくるアナキンの故郷・タトゥイーンのロケ地になっています。
過去のイエローストーンの火山活動
イエローストーン火山は、巨大なカルデラによる巨大な噴火が起きる世界最大級の超火山になります。
今までに大きな噴火が起きたのは3回。
②約130万年前
③約64万年前
火山灰はメキシコ湾にまで達していたことが分かり、火口は直径60キロメートルに。
1,500キロメートル離れた場所で3メートルも灰が積もったという。
火山灰は、アメリカの半分を覆ったとされています。
210万年前の噴火では、イエローストーンの北側に位置するギャラティン山脈の南側が80キロメートル吹っ飛んだとも。
小規模な噴火は約7万年前まで続き、それ以降は起きていません。
しかし、1999年に公園内の湖で高さ30センチメートル、長さ700メートルの隆起を発見。
地面が100度になったり、新たな間欠泉が現れたり、遊歩道にまで熱い泥があふれ出したとして、2003年に立ち入り禁止としている区域も。
2004~2006年には、公園の東西80キロメートル、南北30キロメートルの範囲で最大12センチメートル地盤が隆起しています。
イエローストーンが爆発したらどうなる?
イエローストーン火山は、最後の噴火から約64万年経っているので、噴火の周期が約60万年ということもありいつ爆発してもおかしくない状況です。
とはいえ、数年の間というわけではなく、数千年~数万年と予想されています。
ユタ大学のイエローストーン火山観測所・ボブ・スミス所長によれば、超巨大な噴火が起こればイエローストーン国立公園は消えてなくなってしまうとのこと。
地球規模での影響をもたらす噴火を「破局噴火」といいますが、別のイギリスの科学者によると以下のことが起きるとしています。
・3~4日以内にヨーロッパに火山灰が到達
・アメリカの75%の土地の環境が変わる
・半径1,000km以内に住む90%が灰によって窒息
・地球の平均気温が最大10度下がる
・寒冷気候が6~10年続く
公園の面積8,989平方キロメートルに匹敵するほどの超巨大なマグマ溜まりがあることが確認されています。
これが一気に噴出すれば、人類の危機とまで予想されているんです。
噴火が起きる可能性は低いですが、もし起きてしまったらどうしようもありませんね。
数千年~数万年の未来の地球はどうなってしまっているのか・・・見てみたいような見たくないような・・・。
まとめ
アメリカのイエローストーン火山は、約64万年噴火が起きていませんが、噴火すれば破局噴火となります。
灰が太陽光を遮れば気温が最大で10度下がり、それが6~10年続くとされています。
監視は十分に行われていますが、異常事態が起こらないことを祈りたいですね。