近年はよく、大雨が同じ地域で長い時間集中する線状降水帯という言葉を耳にしますよね。
大きな被害をもたらす線状降水帯は、今まで予測することが難しかったされ、避難が遅れてしまうことがありました。
そこで今回福岡大学理学部の白石浩一助教授の研究チームは、線状降水帯ができる確率を示す装置を開発したという。
実際に使用することになれば、災害を事前に予測し前もって非難することが可能になるのだ。
線状降水帯を2時間前に予測する技術の研究!災害の対策となれる可能性
線状降水帯は、暖かい湿った空気が陸地に一気に送り込まれることで発生します。
湿った空気は水蒸気を含んでいるため、線状降水帯を予測する装置はその水蒸気を監視することで予測が可能となるというのです。
24時間レーザーで監視し、12時間前には発生する大まかな範囲を予測。
2時間以内にどれくらいの確率で発生するのかを算出するのだという。
今後は、長崎と鹿児島に設置し、3年の実験を行う予定。
まずは九州での研究となりますが、将来的には全国での運用を目指す。
線状降水帯の発生条件
1995~2006年に発生した台風を除く豪雨261件のうち、168件が線状降水帯によるものと言われています。
特に九州や四国に多いことが分かっていますが、詳細のメカニズムはまだ解明されていません。
しかし、気象庁気象研究所の津口裕茂研究官は、発生しやすい条件は4つあると述べています。
②その空気が山や冷たい前線とぶつかるなどして上昇
③積乱雲を生みやすい不安定な大気状況
④積乱雲を流しては生む一定方向の風
線状降水帯の被害
・平成24年(2013年)8月秋田・岩手豪雨
・平成26年(2015年)8月豪雨による広島市の土砂災害
・平成27年(2016年)9月関東・東北豪雨
・平成29年(2018年)7月九州北部豪雨
・平成30年(2019年)7月豪雨(西日本豪雨)
近年は、毎年のように台風以外の集中豪雨が全国に被害をもたらしています。
出典:気象庁 https://www.jma.go.jp/jma/kishou/books/hakusho/2015/index1.html
この図は、平成26年(2015年)8月豪雨による広島市の土砂災害の時の1時間ごとの雨量。
見ても分かるように、数時間にわたって同じ地域に雨を降らし続けています。
3時間の降水量は300ミリを超え、同時に至る所で土石流が発生。
土砂災害は166ヶ所(土石流107ヶ所、がけ崩れ59ヶ所)におよび、豪雨での犠牲者は77人にもおよんだ。
記憶に新しい平成30年(2019年)7月豪雨(西日本豪雨)では、犠牲者263人、行方不明8人という大災害に。
住宅の全壊だけでも6,783棟と大規模なものとなり、半壊1万1,346棟、一部破損4,362棟、床上浸水6,982棟、床下浸水2万1,637棟となった。
2019年は台風も脅威となり河川の氾濫が相次いだことも記憶に新しい。
もしもの時のために防災意識は高めておく必要を改めて感じた1年となった。
線状降水帯の予測ができるようになれば、助かる命も増えることになりますし、3年と言わずに早めに制度を高めていただき導入をお願いしたいものです。
まとめ
線状降水帯による豪雨が、事前に予測できるシステムが完成間近となっています。
現状では予測できない線状降水帯が襲いかかってくれば、逃げ遅れる人も多く出てきてしまう。
もちろん、線状降水帯による豪雨だけではなく、台風や地震など様々な自然災害から避難・防災の意識を高めておきたい。
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