家で火災が発生したら、何よりも慌てずに対処することが大切です。
しかし、どんな行動を取ったらいいのか分からなければ、火はまたたく間に広がってしまいます。
初期消火が大事になってくるのは当然のことなのですが、自分では手に負えない状況になってしまった時には正しい行動を足らなければなりません。
ここでは、火事への対処方法や出火の原因1位についても紹介しつつ、火事を起こさないための心得もお伝えします。
防災・家で火災が発生した時の行動・対策
火災に気がついたら、周囲に火災であることを大声で伝え、避難ルートを確保した上で火が小さい段階で消火するようにします。
消火器、もしくは強化液消火剤の入っている小型のスプレー式エアゾール式簡易消火具を使って、しっかりと火元を狙って消すようにしましょう。
火災ではもちろん火は怖いものですが、煙に関しても十分に注意しなければいけません。
特に黒い煙が大量に発生している時は、一酸化炭素がたくさん含まれているため非常に危険です。
一酸化炭素を多く吸い込んでしまうと、意識を失うこともありそのまま動けなくなってしまうので、速やかに避難してください。
また、煙によって視界が閉ざされてくるので、逃げ道は普段から確保できる状態にしておきましょう。
初期消火は10分以内
火は時間が経てば大きくなり、一気に広がる「フラッシュオーバー」という現象が起きてしまいます。
一般的な部屋の大きさ(8畳ほど)だと、10分くらいでフラッシュオーバーになると言われています。
消火は10分以内を限界とし、消火できない場合は姿勢を低くして、ハンカチで鼻と口を押さえて避難してください。
脱出する際には、ドアを閉めて酸素が入りにくくするようにしましょう。
出火の原因の1位は何?
出火の原因として、一番多くなっているのが「たばこ」です。
以下は、2017年の出火原因の多さを示したものになります。
②放火(3,528件)
③コンロ(3,032件)
④たき火(2,857件)
⑤放火の疑い(2,305)
⑥火入れ(1,772件)
⑦電灯・電話の配線(1,453件)
⑧ストーブ(1,355件)
⑨電気機器(1,277件)
⑩配線機器(1,221件)
⑪排気管(723件)
⑫マッチ・ライター(721件)
⑬火遊び(687件)
⑭電気装置(614件)
⑮灯火(403件)
⑯溶接機・切断機(362件)
タバコでボヤが起きた時の対処方法
前提として、寝たばこは非常に危険なのでNGと思っておいてください。
また、たばこを吸うのであれば灰皿の中で確実に火が消えていることを確認し、近くには必ず水を用意いておくようにしましょう。
火種が残ったまま火が移った場合、最初は気がつきにくく、布団や畳が焦げてから一気に燃えるのが特徴です。
これを「無炎燃焼」といい、寝た後や外出の後に燃え広がることもあるので十分に注意しなくてはいけません。
消火できたとしても、火種が残っている可能性もあるので、水を入れた浴槽などでしっかりと火種を消すようにします。
火災のリスクを減らすための注意点
火災のリスクを減らすためには、いくつもの注意点があるので覚えておくようにしましょう。
自分が火に気をつけても放火されてしまっては、気づくことが遅くなりますし、放火されにくい状況にしておくことも大切です。
ちょっとした心がけで、防げる火災もあるので普段から考えて行動するようにしてください。
・調理で火元を離れるときは火を消す
・火の近くに燃えやすいものを置かない
・たき火はしない(自治体で禁止)
・防炎カーテン・寝具の使用
・寝る前の火元確認
・寝たばこをしない・させない
・火災報知器・消火器の設置
・コンセントプラグのホコリを取る
火災を発見してもむやみに飛び込まない
家の近くで火災が起きた際、むやみに家の中に飛び込んでいかないようにしてください。
ドアを開けた瞬間に、酸素が大量に入っていき爆発的な「バックドラフト」が起きる可能性があります。
近年の建物は機密性が高い構造が多いので、余計に起きやすくなっています。
火災を発見した場合は、速やかに消防に通報するようにしましょう。
勇敢さがかえって危険にさらしてしまうことがあるので十分に注意してください。
まとめ
火災は初期の10分が勝負となるので、消火するための知識を身につけておき、それでも消えない場合は冷静に避難するようにしましょう。
フラッシュオーバーやバックドラフトにも気をつけ、通報する際には落ち着いて一問一答で伝えるようにします。
火災は、気をつけていれば防げるものが多いので、火を扱う場合は火元の確認をおこたらないように心がけてください。
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